僕がライカをこよなく愛するのは、コンパクトで持ち出しやすく、しかも目の前に現れた光景をサッと速写するのにとても向いているカメラだから。造りの良さとかブランドらしさとかも無くはないけど、いちばんは究極のスナップシューターだから。そう考えると、後付けで装着していた外付けEVFはやっぱり外して使おうかなと考えるようになった。
外付けEVFを外すと1枚目の写真のように、ほぼバルナックサイズ。いや、横サイズでいえばバルナックより小さくなる。僕がもともとX2に惚れ込んだのもこのバルナックサイズであったこと。僕はバルナックもこのサイズが気に入っていて外付けファインダーはつけていないし、そもそもファインダーだってあまり見ない。速写する際はファインダーは画角確認するのにチラ見する程度。だったら、X2も背面モニターをチラ見する程度で十分かなと。
購入してから、じふんなりに外付けEVFの有無でいろいろスナップして確かめてたんだけど、僕にはどうやら外付けEVFは不要かなと。まったく要らないわけじゃなくて、常用としては速写コンパクト機としては不要で、どうしても正確に撮りたい時はEVFを付ける、そんな運用でいいんじゃないかと思ってる。外付けEVFはデジタルのtyp240機にも使えるから、機材としては保有し続けておこうかなと。
あと、X2の写りのほうだけど、これは換算約35mmのスナップ機としては実に軽快で気持ちいい。特にモノクロがいい。ライカというブランドはほんとにフィルムライカらしさのこだわりはデジタルの今でも徹底してる。僕はフィルムライカも使うけど、フィルムライカとデジタルライカの間にそれほど違和感は感じない。そういうフィルムライカファンの気持ちや好みを、デジタルライカはJPEGセッティングでちゃんとカバーしている。僕はJPEGでしか撮らないから、僕のようなJPEG派の人にもデジタルライカはおすすめだ。
さてEVFをつけずに使うとなると、同じく背面モニターで撮るスナップシューターという意味ではRICOH GRも所有しているわけだけど、広角系のコンデジとしては似通った二台ではあるけど、やはり写りの質感は違うなと思っていて。ソリッドなGRの描写に対して、X2のElmaritが記憶する描写はどこかマイルドさが混じる。そこがフィルムライカから受け継いだ強さと優しさの同居なのかなと思っていて、当面はこの二台を共にスナップシューターとして使い分けていこうと考えている。カメラはスペックだけ見れば同じようなモノはいくつもあるけど、写りはすべて違う。写りとは撮影フィーリングもその一部、僕はそんな風に考えている。