ついにその日が来たかという感じではあるけど、ニコンのレンズ「ニッコール」の現行品ラインナップからAi MFレンズのみならずAi AFレンズまで姿を消すというニュースを知った、
まあ、そもそもフィルムカメラ時代に登場したレンズが現在まで新品で売られていたことのほうが驚きかもしれないんだけど。けれど、そんなレンズたちを「過去にしない」企業姿勢こそが、いかにもNikonらしさだったとも思うので、少しさびしいと感じるのが正直なところである。
公開されますた!よろしくお願いします。赤城耕一の「アカギカメラ」 第8回:ニコンDfとFマウントニッコールを再検証(予備知識編) – デジカメ Watch https://t.co/C4FsRlQqB2 @dc_watchより
— 赤城耕一 (@summar2) October 19, 2020
そんなタイミングでドクター赤城さんが、もうこれは保存版!というような中身の濃い良記事を書いてくださってた。まさしくAi MFニッコールとAi AFニッコールのディスコンの知らせを聞いて、ずっとNikonというブランドを間近で見てきた赤城さんの節目としての「振り返り」だと思うんだけど、ほんとにこれを読めばNikonの軌跡が掴めるんで、ぜひ読んでみてほしい。
オールドニッコールといえば、すぐ想起するのは非Ai時代のAuto Nikkorであり、その後のAi Nikkorであると思うけど、僕自身はさらにその後のAi AF Nikkor、いわゆるDレンズの趣もけっこう好きで、Nikon D200やDfにも好んでよく装着していた。元はと言えばNikon F6を購入した時に一緒に手に入れたもので、フィルムニコンからデジタルニコンへの転換点を走り抜けてきたその軌跡みたいなものに、どこか惹かれるイメージがあったんだと思う。
そのF6も海外でディスコンになるだのならないだの、そんな噂も聞こえてきていて、いよいよNikonもひとつの時代を終えようとしていることは間違いないだろう。ちょうどそんなニュースを耳にする直前くらいに、僕はじぶんのメイン機をNikon F6にしようと考えた。偶然とも言えるし、フィルムニコン時代の終わりをなんとなく予感して、そういう行動に出たのかもしれない。
そうやって思うのは、Ai MFレンズは複数のレンズを体験してるけど、Ai AFレンズは50/1.4Dと50/1.8Dの標準単焦点しか経験できていないなと。F6をメイン機として楽しむなら、その時代のレンズであるAi AF Nikkorの味をもっと異なる焦点距離のレンズでも楽しみたいと、ふと思ったのである。そして、僕がいま気にしているレンズが、Ai AF Nikkor 80-200/F2.8D Newである。
F6はこれまで広角域から標準域までは使ってきたけど、僕はまだ中望遠域から望遠域は使いきれていないなと。だったら、Ai AFニッコールの望遠ズームが欲しいなと考えたわけである。このDレンズはAFレンズでありつつも、しっかり絞り環が残されている。手ぶれ補正は効かないが、その分現行の70-200/2.8Gレンズよりも多少コンパクトで、往年のフィルムニコンでも使用が可能だ。F6の相棒として、この80-200/2.8Dを一本持っておきたいと思ったのである。
新品を買う余裕はないけど、幸い中古なら驚くほどお買い得価格で手に入れられることは分かった。あとは、程度の良い個体に巡り会えれば、ぜひ手に入れて使ってみたいと考えている。本当はもう機材にお金をかけずに、フィルム代にお金をかけたいところなんだけど、このレンズだけはAi AFがディスコンになったというこのタイミングで手に入れておきたいという心境なんだよね。
新品で売られている時に買っておかなかったことが、こうしてディスコンをもたらしたとも言えるんで少し心苦しくはあるけど、それでもNikon製品を長く愛し続けることが僕なりのNikon愛でもあるので、ちょっと注意してこのレンズを探してみたいと思う。実は目星をつけている商品もあったりする。あとは、その個体を実際に手にしてみた時のフィーリング次第。見つかるといいな、フィルムニコンと生き続けるAi AF望遠ズーム。