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まあ正確にいうと僕はまだエルマーがなんたるかをしっかり理解しきれているわけじゃないので「エルマーっぽかった」ということになるわけだけど。でも、なんというか他のレンズとは明らかに何か異なる雰囲気を醸し出してくる。それがエルマーらしいという表現になるんだ。
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機材はデジタルのLeica M-P typ240にスクリューマウントのElmar 50/3.5の組み合わせ。LMリングアダプターを使えば、バルナックライカに装着しているスクリュー(L)マウントのレンズが簡単にMマウントモデルに装着可能だ。
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撮り歩いた場所は家の近所の散歩道なんで、いい写真は一枚もないけど、まあ雰囲気だけならつかめるかなと始めてElmarをデジタルで撮ってみた。そもそもf値が開放3.5からなんで、まずは落ち着いた描写を見せてくれる。そこからさらに絞っていけば、え?!っというくらい時空を超えて実に綿密な描写も披露してくれる。
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ライカ使いの人たちは、よく「エルマーに始まり、エルマーに終わる」と言うけど、それちょっとわかる気がするんだよね。いろんなレンズのいろんな癖を楽しむんだけど、結局のところエルマーの落ち着いた大人の描写に収まっていく感じといえばいあのかな。とにかく、エルマーだと妙に心落ち着くんだ。あゝ、エルマーに帰ってきた、みたいなね。
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派手さはないけど、圧倒的に他のカメラにはない落ち着きと余裕みたいなものがある。それはたぶん構造的なことでは説明しづらくて、当時の開発者たちの熱意とか本物を作ろうとした気概みたいなものが乗り移ってるとしか言いようがないんじゃないかな。
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エルマーさえあれば、極端な話、ほかのレンズは必要としない。そんな風にも言える高貴さというか風格がある。エルマーなんかに触れると、一瞬とはいえ明るいレンズなんか必要ないんじゃないかとさえ思うから、その撮り手を虜にするエルマーの魔力とは実は凄いものがあると思う。
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M-Pに装着したフォルムもなかなかカッコいい。M型ライカが一貫してデザインを大きく変えないところが、こんな古いレンズとのデザイン的見栄えにも好影響を及ぼしていることは言うまでもない。今度は街中のストリートで試したい。僕がいつも使っているズミルックス、そしてMロッコールとの違いを確認するうえでも、次はストリートで。なんかいいイメージしかわかない。たぶん、やってくれると思う、エルマーは。