この緩さが心地いい。一台は持っておきたいフィルムAF機。
手に入れたばかりのNikon F80、朝の愛犬との散歩に一緒に連れ出し、数枚だけシャッター切ってみた。僕のF80はご覧の通り、バッテリーグリップが付いてるから真四角なシルエットで、サイズは小ぶりなんだけど見た目はミニF5のようで、そのミスマッチ感がチャーミングというかとても気に入っている。
部屋の中で空シャッターを切った時は、Nikon機にしては音がずいぶんおとなしくて静音シャッターのようだと感じて、これは屋外に持ち出すもさらに周囲の音にかき消されると感じかなと想像していたんだけど、意外と屋外でもしっかりシャッターフィールを感じられる。最高フィールのF6のようにはいかないけど、その少し緩い感じがラフでいいなと思った。
フィルムを装填すると自動でフィルム巻き上げしてくれる感じや、デジイチと変わらない現代的な露出表示、液晶画面にオートフォーカス、とにかく手軽で何も考えずにファインダーとシャッターを押すことだけに集中できのはやっぱり楽チン。機械式カメラで撮るアノ露出合わせのプロセスがフィルムカメラの醍醐味ではあるけど、こうして一台は楽チンAF機を持っておくと、遊びの幅も広がるなあと改めて思ったかな。
そうそう、シャッター速度が1/4000まであるんで、それもなかなかありがたい。このF80というカメラは2000年に登場して、フィルムカメラとしてはまさに最終期モデルともいえ、このフォルムが原型的になってその後のデジタル機へ移行していったといわれる。それだけに、中級機とはいっても機能と使いやすさが成熟していて、とにかく不足は感じないカメラ。フィルムカメラビギナーの人にもとても使いやすいモデルだと思う。
僕はいま、バッテリーグリップをつけて使っているけど、これを外すとさらに驚くような軽量コンパクト機になる。いやあ、これは「一家に一台!」のお手軽AF機かもしれない。フィルムカメラ好きな人たちにけっこう愛されてるのも分かる気がするなあ。