Canon F-1

Nikon F2とCanon F-1の撮り比べを楽しめる幸福な時代。

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Nikon F2 Photomic A, Canon F-1

Nikon F2とCanon F-1の撮り比べを楽しめる幸福な時代。

別に撮り比べようとして手に入れたわけじゃないけど、僕の手元に好敵手である二台「Nikon F2とCanon F-1」が揃った。共に1971年に登場した二大メーカーのプロ機でありフラッグシップ機。こうして並べても両者、さすがの風格で実にカッコいい。

Nikon F2は、先代のNikon Fをさらにブラッシュアップさせて登場してきた、まさに日本の一眼レフを代表するカメラ。一方、先行するNikonを追撃するためにCanonが五年の歳月をかけて開発したとされる、Canonの意地の一台。モノづくりニッポンをリードした二大カメラメーカーの意地と意地がぶつかり合った製品たちだけに、その迫力は圧倒的だ。

それだけに、当時はきっと両製品ともかなり高価な商品であったろうし、どちらか一台を手にするだけでも相当の覚悟を必要としたに違いない。それが半世紀ほど経た現代なら、こうして大人の散財として二台両方を手にすることができるわけだから、これはとんでもなく幸福な時代と言えるかもしれない。

Nikon F2のほうはこのフォトミックAの前からF2アイレベルを愛用してきたんで、そのとんでもない堅牢性とキレのある使い心地は納得済み。Canon F-1のほうは試し撮りはまだまだこれからだから、どんな写真と使い心地を提供してくれるのか、今はとにかく週末が楽しみでならない。

最近書いたこの二台のブログとツイートは、カメラ好きの人たちからも好まれて読まれているようで、フィルム一眼レフの中でも「特別な二台」だったんだろうなということがうかがえる。実際この二台は触ってみれば尋常じゃない熱量で開発されたことが分かる。

両社のプライドが競い合って、互いの質を押し上げあった結果なんだろうね。ライバルがいたから、ここまで惜しみなく技術が投入された。そういう時代背景をリアルに感じられることもまた、フィルムカメラを手にする醍醐味だと思う。

僕はこれまで、Nikon派とかCanon派とかそういう括りでカメラ好きを見てきたけど、これからはそこに垣根はなくて、言うなれば「機械式カメラ派」。この二台、そしてNikon FやOLYMPUS OM-1N、Minolta SRT101などを存分に楽しんでいきたいと思ってる。フィルムカメラが楽しめる時代、まだまだ続いてほしいし、そのためには微力ながらフィルム経済を回していく一人でありたいと考えている。