手に入れたばかりのNikon D200を少しだけ試し撮りしてきたわけだけど…いやあ、想像以上に原色CCDセンサーの色気に僕は軽い衝撃を受けた。その芳醇な色のりは明らかに現代のCMOSセンサー機とは異なる気配を叩き出す。なんなんだ、この写りは。
僕の乏しいボキャブラリーでは表現できないな、なんと言えばいいんだろう、この写りの気配は。正直、撮ってる時は小ぶりな背面モニターではよく分からなかったんだよね、色のことまでは。ただ、シャッターフィールは僕が崇拝していたD300とまさに同じ感覚で、硬質で小気味いいシャッター音はとにかく撮っていて気持ちいい。
僕はさっき「この色のり」と書いたけど、CCD機の描写としてよく「こってり」とか言われるけど、いや、そんな単純なものでもない。ただ色が濃いわけでもなくて、淡い世界も見せてくれるし、光のとらえ方もある意味繊細と表現した方が近いかもしれない。
写真はすべてAi AF 50/1.4Dをつけて、いつもの試し撮りの通りf1.4開放で撮ったもの。シャッタースピードが1/8000まであるから、明るいレンズの開放でも絞り優先モードでサクサク撮れる。さすがは当時のAPS-Cフラッグシップ機らしい、ストレスのないいかにも余裕のある撮影感覚が堪能できる。
世の中は次々と最先端ミラーレスが登場し、きょうもOLYMPUSから度肝を抜かれるような高性能ミラーレス機が発表されたわけだけど、そんな最中に14年前というひと昔前の、いやかなり昔と言っていい一眼レフ機を持ち出して写真を撮る僕もどうかとか思ったけど、この写りなら文句なく現代でもクールだろう。僕はそう思った。アリだと。
それにしても驚いた。いまや中古カメラ屋のショーケースの中でも、フィルムカメラでもない、ひとつ型落ちのデジイチでもないCCD機たちはひっそりと置かれ、信じられないような安い値段で売られている。もうこれは奇跡で、NikonのCCD機を見つけたら絶対買いだと思う。デジタルでもこんなに表情豊かな写真が楽しめる。オールドニッコールと組み合わせれば、僕の好みの実にフィルムライクな写りが楽しめる。僕の写真の腕前は置いといて、このNikon CCD機の魅力が一人でも多くの人に伝わるといいな。こんな世界が2万円もしない価格で手に入らなんて最高すぎるだろ、ほんとに。
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