今朝はオフなこともあり、愛犬との散歩にカメラを持ち出した。チョイスしたのは、Nikon Dfと片手で撮れるAFニッコール。ただし、いつもと少し違うのは、AFでも現行Gレンズではなく、ひとつ前の型であるDレンズ、Ai AF 50/1.4Dを連れ出したこと。
元々、この50/1.4Dはフィルム機であるNikon F6の常用レンズとして購入したもの。DレンズはAFであるものの、絞り輪がついているからNikon F2などマニュアルボディにも使えること、またSS1/8000まであるF6なら明るいレンズも使えると思い手に入れたものだ。
うちの愛犬は一歳になるけど、そのやんちゃぶりは一向に衰えず、彼と散歩するとなるとカメラは片手で撮らないと散歩もままならない。いつもはAF-S 50/1.8G Special Editionをつけることが多いけど、できればオールドニッコールをつけて撮りたいという気持ちがある。そんな時にDレンズはAFなんだけど味のある描写ということで、なかなかおもしろいレンズだ。
開放付近はなかなか暴れん坊のボケ具合で繊細とはいえないけど、たまにDレンズの味を堪能したくなる。フィルムだとまさに暴れん坊ぶりが豪快だけど、デジタルで撮ると少し抑えが効いてほどよいバランスのレンズになる。
絞れば絞ったで、キリッとシャープな描写に変身する。明るいレンズとはいえ、日中の晴天の撮影となると少し絞り目で撮ることになるから、50/1.4Dも少し絞ることを前提に設計されてるのかな。僕はレンズの癖を楽しみたいから、なるべく開放付近で撮りたいと思うんだけど、50/1.4Dは少し絞ることを前提に設計されてるのかな。少し絞るだけで実にほどよいオールド感の写真が撮れる気がする。
梅を撮ろうというのもあり、今回はほとんどカラーで撮った。カラーで撮ると50/1.4DはGレンズより少しビビッドに振れる気がする。現行Gレンズだともう少しマイルドになる気がするから、やはりそこは少し古めのレンズらしい表現なのかもしれない。
梅は桜より枝っぷりが元気だから、ボケの個性や色の盛り加減が似合うのかもしれない。桜だともう少し可憐さを撮りたいところがあるから、その時は現行Gレンズで撮ったほうが似合いそうな気はするけど、レンズの個性を楽しみたいなら、癖のあるDレンズはおすすめだし、何より価格も安い。オールドレンズとも言い難いし、現行レンズほど緻密でもない。でも、気分で撮るなら実に退屈しないレンズだと思う。フィルムカメラにも使えるし、できれば一本持っておきたい、そんなフィルム⇄デジタル両方使える万能単焦点レンズだ。