Leica M3

なぜ、行き着くところ「機械式シャッター機」なのか。

なぜ、行き着くところ”機械式シャッター機”なのか。

僕はフィルムカメラに詳しい人間ではない。でもそんなビギナーが数台カメラを手にして経験していった結果、機械式シャッターのフラッグシップ機ともいえる二台のカメラを最も愛おしく思うようになる。Leica M3とNikon F2、それぞれ言わずと知れたフィルム時代のレンジファインダーと一眼レフの名機だ。とはいえ、どちらも半世紀も前の製品で、フラッグシップ機とはいえそんな古い機械が果たしてカメラとして本当に実用に値するのかということだけど、これが恐ろしく値する。それは、まさに壊れにくいということや、電気を使わない信頼性だ。もちろん、フォルムやその手ごたえみたいなものもある。でも、道具として、愛するカメラとしていちばんにこだわるのは、この機械としての信頼性なんだ。

現代社会の製品はほとんどと言っていいほど電気や電子部品なくては動かない。一方でエレクトロニクスのおかげで得られる利便性もまた計り知れない。それでも、気に入って最高性能の製品を手にしても、いわゆる電子部品の寿命というものはそう遠くなくやってくるし、比較的値段の安い電子製品は現代ではほぼ使い捨てのような使われ方をする。いわゆる”直すより新品に買い替えたほうが安い”というやつだ。それでいいものもある。けれど、愛するカメラではそうはあって欲しくないと思い始めるんだ、カメラを愛し始めるとね。僕もそうだった。もちろん機械式カメラだって壊れはするだろう。けれど、触りようのない電子部品が寿命を迎えて機械が使えなくなるということはない。これは、フォルムカメラ好きの人たちが機械式カメラを語る時によく言うことだけど、たしかにその通りだなと思う。

カメラに愛着がわけばわくほど”壊れずにずっと使い続けたい”と思い始める。そうしてたどり着くのが、機械式シャッターのフラッグシップ機なんじゃないかと思う。Leica M3とNikon F2、僕の手元にある二台は実用品としても実に頼もしく動く。縁あって手に入れたこの信頼性の塊のようなカメラを、真の寿命が来るまで末長く使い込んでみようと考えている。寿命なんて来るのかなとも思えるけど。そして、やがて息子に渡してあげたい。いつまでも使い続けられる信頼のプロダクトとして。

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POSTED COMMENT

  1. けふお より:

    こんばんは。
    今のデジタルカメラが90年後に使用されてる可能性は0だと思います。
    でも機械機構式カメラは何時までも愛用者やファンが大切に受け継いでいくと思います。
    職人やブランドが自身の技術を詰め込んだ品物。
    今の名ばかりブランドや横一列の模造品には真似できない、
    本物の技術屋プライドが不便で手間がかかるけど愛される理由なんだと思います。
    良く写って当たり前、画質調整で誤魔化せるカメラに魅力を感じないのは私だけでしょうか。

    • kiokucamera より:

      機械式カメラは、現代においては本当に宝のような存在ですね。世の中がどんなにハイテク化しても、カメラの原点はここにある、そんなどっしりとした何かを感じます。
      とはいえ、実は昨日Nikon F5を手に入れました。機械式とは真逆をいくようなカメラですが、カメラ屋の意地みたいなものをビンビンに感じて、それもまた魅せられています。フィルムカメラの時代のクラフトマンシップが好きなのかもしれません。

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