Nikon F2

ところで「空シャッター専用機」って持ってますか。

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Nikon F2 アイレベル

ところで「空シャッター専用機」って持ってますか。

何を隠そう、実は僕は「空シャッター」が好きなのである。それも「大好き」というレベルで好物なのである。ここでいう「空シャッター」とは基本、フィルムの入っていない機械式カメラでシャッターを切ることを言う。長徳さんも言っている通り、デジカメのSDカードを抜いてシャッターを切るのはちょっと違う。機械式のフィルムカメラのフィルムを抜いて、フィルム送りレバーをグニャリと操作し、おもむろにシャッタースピードを変えながら、その音色と感触を楽しむかのようにシャッターボタンを押すのが、僕の中の「大好物の空シャッター」なのである。

ちょいちょい機械を動かしてあげるというメンテナンスの意味もあるけど、僕の場合はとにかくシャッターを切るのが好きなのである。スナップして撮り歩けるならそれがいちばんいいけど、そうもいかない時もあるし、夜帰宅してからなんかは、単純に自室で空シャッターだけを楽しみたい時もある。でも、こういう時にかぎって、大抵どのカメラにも残りフィルムが入りっぱなしだったりする。けっこうな数のカメラを所有してるけど、意外とすべてのカメラの中にフィルムが残っていることも少なくない。で、昨夜思ったんだよね。

「空シャッター専用機としてのバルナックが一台欲しいな」と。

バルナックじゃなくてもいいんだけど、単に空シャッターを切るだけなら、コンパクトなカメラがいい。しかも小気味いい操作感が楽しめて、シャッターフィールもメリハリがあるもの。あと、帰宅して自室のベッドに寝転んで空シャッターを楽しみたいところがあるから、軽く小さいカメラであることが望ましい。そうすると、必然的にバルナックかなと。そんなふうに思うことがここ数日あったんで、昨晩カメラ屋で3万円を切るバルナックボディを見た時に、思わず「空シャッター切るために買おうかな」とか思ったのである。結局、もう少しクールダウンして考えようと思い至り、購入はしなかったけど、帰宅してやっぱり空シャッターが切りたかったんで、フィルムの入っていない上の写真のNikon F2を見つけ出し、ベッドの枕元に置いて、ふと思いついた時に空シャッターを楽しんでいる。

F2の無言で伝わってくるあの堅牢性は物凄い。ちょっとやそっとのハードな使い方では壊れる感じがまったくしない感触は、いろいろ思いも馳せながら楽しいんだけど、やはりできればもう少しコンパクトなものがいい。んー、空シャッターのためだけにLeica IIIfを買うのは如何なものかというのもあるけど、3万円を切るような個体ならそれほど金額的負担にもならないから、実は真剣に空シャッター専用機の購入を検討し始めている。空シャッター専用だから別にレンズを装着しておく必要もない。あればあったでファインダーをのぞく楽しみも付加できるけど、まあひとまずは空シャッターが切れればいいので、わざわざもう一つエルマーを買う必要もないだろう。んー、買ってしまおうか、どうしようか。なかなか悩ましい問題なのである。カメラにどっぷり浸かっているカメクラ同志たちはどうしてるんだろうか。

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