Canon F-1

そして、人生初のCanon機は、機械式フィルムカメラ「F-1」になった。

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Canon 旧F-1 後期, New FD 50/1.4

そして、人生初のCanon機は、機械式フィルムカメラ「F-1」になった。

いちおう二日間ほどクールダウンして熟考した結果、一目惚れしていたCanon F-1の購入を決めた。新たにカメラを手にするなら、買い足しではなく入れ替えでと思ったけど、最終的には買い足しとなった。まあ、それだけこのカメラには僕を突き動かすチカラがあったということ。

(追記:試し撮り写真があがってきたんで、以降、文中に入れていきます)

ボディはご覧の通りのブラック。というかF-1はブラックとオリーブしか見たことないんだけど、シルバーボディは存在するのだろうか。タイプはいわゆる「旧F-1」と呼ばれるもので1971年に満を持して初めて発表された初代F-1の原型だけど、その後フィルムチャージレバーなどに改良が加えられた「後期型」になる。

Canon F-1, New FD 50/1.4, Fujifilm 業務用100

なぜ欲しいと思ったのかは数日前のブログに書いたんだけど、おさらいとして少しだけ。決定的だったのは「シャッターフィール」の素晴らしさ。音も感触もライバルであるNikon F2とは異なる。F2がいかにも堅牢性の塊のような少し甲高い金属的な音を奏でるとするなら、F-1の音色はもっと軽やかで洗練されたもの。その上質さは、Nikon F6を思わせるフィルムカメラ史上最上の部類に入る素晴らしさだと僕は感じた。

Canon F-1, New FD 50/1.4, Fujifilm 業務用100
Canon F-1, New FD 50/1.4, Fujifilm 業務用100

もうほんと、「なんだ、やるじゃないかキヤノン!」と目からウロコだったんだよね、F-1。実は僕にとっては人生初のCanon機なんだよね。ずっとNikon党だったからなんとなくCanon機には縁がなかったんだけど、いざ触ってみると「NikonとCanonの二強」と言われる理由がひしひしと分かる、そんな開発者たちがF-1に込めた言いようのない迫力があるんだよね。

Canon F-1, New FD 50/1.4, Fujifilm 業務用100

FDマウントも当然初めてなんで、レンズも一本も持っていない。あいにく、F-1の時代に登場したFDレンズは広角しかお店に見当たらなかったから、その後に登場したNew FD 50mm f1.4をチョイス。FDレンズと比べるとプラスティックを多用している分、金属部分もなくてモダンすぎるかなと思ったけど、いざ装着してみるとボディ&レンズが全身真っ黒になって実にカッコいい。結果オーライというか、とても気に入った。

Canon F-1, New FD 50/1.4, Fujifilm 業務用100
Canon F-1, New FD 50/1.4, Fujifilm 業務用100
Canon F-1, New FD 50/1.4, Fujifilm 業務用100

で、自室でいま、空シャッターを切っているところ。何度も何度も。いやあ、何度聴いても素晴らしい音色と感触だ。一眼レフ市場においてNikonに大きく先行されていたCanonが五年の歳月を経て起死回生の一撃を放つために送り込んだ機種だけある。すべてに神がかったクオリティを感じる。

Canon F-1, New FD 50/1.4, Fujifilm 業務用100
Canon F-1, New FD 50/1.4, Fujifilm 業務用100

ボディデザインもこうしてみると実にクールだ。ライバルのNikon F2がフォトミックという大きなペンタ部を要して露出計を動かすのに対して、F-1はこのスマートなペンタ部で露出計を内包している。このあたりにもCanonの並々ならぬ気合を感じるのである。

Canon F-1, New FD 50/1.4, Fujifilm 業務用100
Canon F-1, New FD 50/1.4, Fujifilm 業務用100
Canon F-1, New FD 50/1.4, Fujifilm 業務用100

僕はふだんカメラの作りに対してここまで饒舌には書かないけど、久しぶりにそこまで触れておきたいと思ったカメラ。単純にもっと早く出会っておけばよかったと思うけど、これもまた縁であって、Nikon F、Nikon F2フォトミックなどを経た今の僕たからこれだけ魅力的に感じるのかもしれない。

Canon F-1, New FD 50/1.4, Fujifilm 業務用100

というわけで、僕の手元にやってきた人生初のCanon機 F-1。今週末から夏休みに入るわけだけど、またひとつ楽しみができたなと。機械式シャッター機と戯れる、あのなんともいえないノスタルジックで気持ち癒される時間。やっぱりやめられないんだな、僕は。フィルムカメラとの時間、機械式シャッター機と過ごす時間がね。

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