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Summilux50/1.4の昼間の顔が見えてきた。もうしばらくLeica M-Pで集中してみる。
Summilux 50/1.4を手に入れた最初の週末の日曜日、日中の写りも確かめたくて、よく行く古い町並みスポット秋月へと車を走らせた。ふだんは比較的空いてる場所なんだけど、雛祭り週ということもあって、けっこう観光客が歩いていて、やっぱり賑わってるほうが町もよろこぶなあ、などと思いながらシャッターを切っていった。
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僕はこの町がほんと好きで、新しいカメラを手に入れると必ずといっていいほど、この秋月の町に試し撮りに来る。九州の小京都といわれるだけあってやっぱりフォトジェニックなんだよね。通りの姿はもちろん、辺りに見かける町の小道具たちが好きで、今回もいろいろ撮ってみた。
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日中だけど、できるだけ絞り開放付近で撮ることを試みた。どうだろう、なかなかいい感じで大口径レンズらしいボケ味が出てるんじゃないだろうか。僕は一眼レフ育ちなんで、やっぱりボケは心地いい。デジタルなんで撮ったその場で一応撮れ具合を確認したけど、以降はほとんどモニターは見ずに撮影を続行。
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絞りを開け気味にするには、本当はもうちょい早朝に来たかったんだけど、それでも強引に開放付近で撮り続ける笑。レンズは絞るとどれも似たような描写になりがちなんで、そのレンズ独特の味を楽しむなら、やっぱり開放付近がおもしろいんだよね。
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そして、僕の場合だといつもの通り、縦構図の写真が多くなる。なんだろうね、じぶんでもその理由はよく分からないんだけど、単純に縦にカメラを構えたほうがファインダーの景色が気持ちいいんだよね。
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縦のほうが遠近感が出しやすいからかな、ボケもそのほうが描きやすいしね。それにしてもM-Pのフィルムモードはいい。これはスムーズというポジションなんだけど、ライカのこの仕様はJPEG撮って出しで撮りたいと思わせる。
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ちょっとリバーサルフィルムのような質感もあって、これだけでデジタルライカを購入する価値があると思う。僕は実際にデジタルライカで写真を撮ってみて、このフィルムらしさがいちばん心打たれたな。
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僕はデジイチは比較的アンダー気味で撮ることが多かったけど、このM-Pとズミルックスの組み合わせは、光をたっぷりすくい取って撮りたくなる。だから、単に暗い写真ではなくて、いい感じに光と影が交錯する様子を捉えることができる。
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あとね、ズミルックスだとカラーで撮りたくなる。僕が頻繁に使ってきたCarl Zeiss Planar T*2/50ZMより抑揚があり、なかなか立体感のある、生きてるような描写を提供してくれるところが実に気に入ってる。
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あと50mmという焦点距離が完全にやみつきみたいになってきた。35mmほど安定していない構図だし、意外と撮るのは難しい50mmなんだけど、その想定内に収まらない感じは、町の揺らぎみたいなものも描いてくれる気がする。
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たぶん多くの人は、現代のライカに対してちょっとクールすぎるというか、無機質な写真に仕上げるという印象がある。僕は事実そう思っていたからね。でも、このM-PとオールドレンズSummilux50が描く世界は実にあったかい。それはフィルムらしさにも通じるところで、僕はそんな描写にいっぺんにファンになった。
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やっばりカメラで写真を撮る行為は無条件に楽しいね。デジタルだってこんだけ雰囲気を封じ込めて撮れるなら、フィルムの代わりに妥協してデジタルを使うんじゃなくて、もっと積極的にデジタルを使いたいと思わせてくれる。
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日中の比較的太陽が真上にある時間帯で、これだけ抑揚があって撮れるなら、仕事用鞄に入れて少々重くなっても許せる。というか、もっと積極的に平日のスナップの相棒として外に持ち出せる。スナップシューティングにおいて、それほど重要な要素はほかにないからね。
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というわけで、作例というにはまだまだアマアマだけど、このM-PとSummiluxの組み合わせは日中のスナップにも十分すぎるくらい抑揚の効いた写りをすることが確認できたから、あとは僕がひたすらたくさん量を撮るだけだ。ライカのボディとレンズはスナップのために生まれた世界最高の道具といってもいいくらいだからね。さて、次はスクリューマウントのElmar 50/3.5をつけてまた試し撮りにここへ来たい。僕とカメラの重要な接点である秋月の町へ。