何はともあれ2025年の大阪万博開催決定おめでとうございます。Twitterなんか見てても大阪ではごっつ盛り上がってることがうかがえて、こちらまでうれしくなる、そんな日曜日の朝。以前の大阪万博はさすがに生の記憶はないんだけど、昔小さかった頃に自宅の写真アルバムの中に太陽の塔の写真があったのはかすかに覚えてる。あの写真どこに行ったのかな。と、そんなことを考えていたら、今度の大阪万博は無性にフィルムカメラを持って撮りに行きたくなった。Twitterでもそんな気分の人たちがいるみたいだ。
2025年の大阪万博を、1970年の大阪万博で記念品として販売されたリコーオートハーフで撮るというのも面白そうだなあ。 pic.twitter.com/qUznkNmEAU
— 日本光学くん (@mouko281985) November 23, 2018
大阪は盛り上がってます。前回の時に現役だった国産のフィルムカメラで撮りたいですね!C35だとちょっと新しいなあー。かわいいレンズシャッター機がいなあ。どれにしようかなあ。カメラ屋さんに行く理由がまた一つできちゃったq
— sando (@nyanyagon1) November 24, 2018
その頃までフィルムが普通に売られているかどうかは正直分からないけど、その願掛けも兼ねて、持っていくカメラを手持ちの機材の中から考えてみた。
まず筆頭は1枚目の写真のKonica C35かな。Twitterのフォロワーさんが書いてる通り、前回の大阪万博より少し後に登場したカメラなんで、前回の大阪万博で使われたであろうカメラではないんだけど、僕の中でKonica C35は「ザ昭和の大衆的カメラ」という印象が強いから、このカメラで何気ない日常の一コマを撮ってみたいという思いがある。ほぼシャッターを押すだけのコンパクト大衆的カメラといってもそこは伝説の小西六コニカの名玉ヘキサノンだから、シビれる写真が撮れることは間違いない。うん。
もしくは、もう少しゆっくりじっくり大阪万博をおさえるなら、一眼レフのKonica FSかNikon F2でどうだろう。Konicaはやっぱり僕の中ではいちばん昭和の大衆的イメージがあるから、一眼レフでも筆頭のチョイス。この贅沢なピアノブラック(どなたかが羊羹ブラック?とも教えてくれた)の光沢が21世紀の太陽の塔の下で輝く様は想像しただけでたまらない。
それと対抗馬はやっぱりニコン。僕の手持ちでいえばブラックシップ機のNikon F2だ。Konica FS同様ちょっと重くはあるけど、昭和を代表する世界のNikon機でもあるから、この大阪万博という国際的祭典には何よりもふさわしい風格かもしれない。あの大きく甲高いシャッター音も、万博でごった返す会場の中なら辺りを気にせずバシバシ撮れそう。実際、F2とAuto 50/1.4の組み合わせなら、シビれるほど美しい大阪の街が撮れると思う。
もっとスパンスパン速写的にスナップしてくんだったら、Nikon F6とかBessa-Lかな。Nikon F6は21世紀になって登場した最後のフィルムフラッグシップ機だから時代的には新しいけど、その分オートフォーカス機能や露出計の精度も抜群だから、とにかくスピーディにどんどんシャッターが押せる。なんだったらリバーサルフィルムで大阪万博の姿を残せるというのもある。大量のフィルムを持ち込んで連写モードで酔いしれるというのもオツだよなあ。
あと速写ということでいえば、いっそ目測で撮るBessa-L。広角25mmのSnapshot-Skopar 25/4で少し絞れば、広大な万博会場の様子をとにかくダイナミックに撮ることができる。Bessa-Lも時代的には前回の大阪万博より後の製品だけど、このヴィンテージ感たっぷりのBessa-Lなら、21世紀版の大阪万博ならむしろちょうどいいクールさを発揮するかもしれない。
と、ここまで書いて大事な一台を忘れていた。スパンスパン撮れる上に、さらに2倍の量が撮れてしまうあのカメラ。そう、ハーフサイズのOlympus PEN-EE2だ。
そうだ、ハーフサイズPENならもう言うことはないかもしれない。まさにシャッター押すだけで72枚も撮れる。業務用100フィルムを5本も持ち込めば撮りきれないほどの大阪万博の姿をスナップしまくれることだろう。これは痛快、ズイコーで撮る大阪の空と大地はとんでもなく美しいオリンパスブルーで記憶されるだろう。いやあ、筆頭はKonica C35よりPEN EE2かもしれないな。そして…
…番外編ということでいえば、中判二眼レフ、Rolleiflex Standardかな。国産カメラじゃないし、速写とは正反対の機材たけど、後世に残したい写真とするなら、圧倒的な描写力の中判で撮るというのは意外とアリかもしれない。ウエストレベルのファインダーをのぞきながらとにかくゆっくり撮る渾身の12枚。大量には撮れないけど、ブローニーフィルムを10本も持ち込めば、酸欠になるくらい満足ゆく撮影タイムを楽しめることだろう。おさえでRollei35も持っておけば鬼に金棒というもんだ。
まだまだ持って行きたいカメラはあるけど、まずはこんなところが候補かな。大阪万博までまだあと7年あるから、正直その頃まで普通にフィルムが売られているか少々心配なところもなくはないけど、なんとか国の威信をかけて富士フイルムさんがやってくれると思うんだ、フィルムの継続販売。なんだったら今度の大阪万博は映像装置とメディアの祭典でもいいんじゃないかと思うし、そうすると全国からフィルムカメラファンたちが思い思いの機材を持ち寄って大阪万博と大阪の街を撮りまくる祭りであってもいいと思うんだ。世界へ発信するのはなんといってもカメラが不可欠。大坂なおみ選手と共に「世界のOSAKA」をアピールするチャンスかもしれない。
というわけで、大阪万博開催決定の知らせと共に、それを撮るカメラたちを妄想してみたけど、あなたの妄想カメラはどれだろう。それを実現するためにはとにかくフィルムカメラだけでなく、フィルムそのものが残り続けるのがなんといっても最大の条件。もちろん、デジカメで撮る大阪万博でもいいんだけど、なんというかフィルムが似合いそうな今度の大阪万博の再来。また半世紀、いや一世紀先の未来の人たちのために、2025年の大阪をしっかりフィルムに焼き付けようじゃないか。