Rolleiflex Standard

ブローニーフィルム初体験。きちんと撮れた気は1mmもしないけど、感動した。

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Rolleiflex Standard, Fuji PRO160

我が家へやってきた中判二眼レフ、ローライフレックス・スタンダード。もちろん取説なんてないから、ネット記事やYouTubeの海外動画なんかを見ながら、まずはフィルム装填してみようと始めたんだけど、そうすると異常にファインダーの絵が見たくなり、結果一本だけ撮ってみた。もちろん現像はこれからなので、フィルム装填から撮影してみた感触だけ少し書いておきます。

まずフィルム装填。ブローニーフィルム未体験のひとがいちばん不安に思うのは、あの35mmフィルムとは違うなんともプロっぽい形に「素人には無理だろうアレ」と心理的壁みたいなものがあると思う。僕はそうだった。

おまけに、ローライフレックスの中でもこのスタンダードはその後のオートマット(フィルム一枚目出しをオートで検出してくれる)仕様のものとは違って、いわゆる「赤窓」というのをのぞきながら自分で一枚目までフィルムを送り、撮影枚数カウンターも1枚目に自分で合わせる必要がある。こうして文章に書いても面倒くさそうだけど、ネット記事や動画を見てもなにやら難しそう。

んー、できるかなと恐る恐る装填を始めてみたんだけど、これが拍子抜けするくらい簡単にできた(ちゃんとできたかどうかは現像があがってみないと分からないけど)。自分でも思うのは、たぶん同じ年代の35mm機械式カメラであるバルナックライカのフィルム装填なんかを経験したから、それほど苦に思わないようになったんだろうなと。

古いカメラを触るといつも思うんだけど、何事も実際にやってみると案外楽にできたりするもんだと。きょうはここまてで終わるはずだったんだけど、まあやはりというかファインダーの中の絵が見たくなって少しだけ外へ連れ出してみた。

Leica IIIa, Rolleiflex Standard

僕のローライフレックス・スタンダードには写真のような革ケースが付いていた。僕はふだんはカメラにケースは付けないんだけど、スタンダード本体にはストラップが付いていないんで、ストラップ代わりに革ケースを使うことにした。これまでのオーナーさんが大事に使ってくれたおかげで、革ケースもボディやレンズのコンディションもとてもいい。ありがたい。

フィルムカウンターを1枚目に合わせたものの、フィルム巻きレバーの位置が中途半端な角度で止まっていたんで、これでシャッターを切れば撮れるか不安になり巻きレバーを一度ストロークさせてみる(これで2枚目に送られたかもしれないけど)。で、お店で教わった通りファインダーを開いてまず絞りを決め、シャッタースピードを合わせ、ファインダーで画角を決めたら付属のルーペをせり出させてピントを確認、距離を合わせる。

そして、シャッターチャージ。スタンダードはフィルム送りとシャッターチャージが連動していないから、別々に行う必要がある。この場合、フィルム送りを忘れてシャッターチャージだけして撮ってしまうといわゆる多重露光になる。多重露光するにはもってこいの機種とも言える笑。

で、この光景を撮ろうと思って一、二分経ってからようやくシャッターを切る。もっとかかったかな、慣れたら早くなるのかもしれないけど、少なくともバルナックライカのようにはサッとは撮れない。機械式のフィルムカメラにはずいぶん慣れっこのつもりだったけど、この二眼レフの作法は操作レバーの位置とかファインダーの覗き方とか含めてちょっと異体験というか、僕はしばらく使い込まないとサッとは撮れないなと思った。

でも、そもそもサッと撮るカメラじゃないんだろうなと思った。それは単に作法の話だけじゃなくて、ウエストレベルで眺めるファインダーの中の世界の幻想さなんかに見惚れながら過ごすその時間がとても情緒的でいい。急いで撮ることを一瞬忘れる感じとでもいえばいいかな。

慌てて撮ろうと思わない。スタンダードのファインダーはたぶんその後のローライフレックスより暗いと思うけど、その曖昧さも含めてとても幻想的な絵を浮かび上がらせる。ルーペで見るとさらにハッとする。この世界にやられるんだろうな、中判クラスタの人たちは、と思った。

そうやって見惚れたり感動したりしながら一瞬時間を忘れて過ごすと、フィルム送りレバーを回したかどうかも忘れてしまう笑。だから、きょうの僕は多重露光したか、それとも撮らずに次の枚数へ送ってしまったか、とにかくきちんとは撮れていないと思う笑。次回への反省としては、シャッターを切ったらとにかくフィルム送りをしておく、これを一連の動作としてルールにしようと思った(参考に拝見したネット記事にもそう書かれた方がいたと思う)。

で、12枚でフィルムは撮り終わる。12枚を超えると枚数カウンターが赤の表示になるから、そこからフィルムを巻ききるんだけど、これがどこまでレバーを回せば巻ききったのかわからなかったから、僕はけっこうな回数巻いたと思う。でも、考えてみると二眼レフの場合(中判はみんなそうかな)、35mmフィルムのように0枚目まで巻き戻すのではなくて、空スプールに巻きつけていってお終いだから、12枚撮り切って赤い表示が出たらたぶんその後は少し巻くだけで巻きつけ終わるんだと思う。

ブローニーフィルム Fuji PRO160

で、裏蓋を開けるとこんな風に空スプールに巻きつけ終わったフィルムが出来上がる。先端についているシールを剥がして封をすれば現像出し用のフィルムの出来上がりだ。そうすると元のブローニーフィルムの空スプールが残ってるから、これを次回撮影するときのフィルム差し込みスプールとして活用する。この繰り返しというわけ。だから、初めて撮る時は空スプールが一本必要になる。カメラを購入した時にもし付属されていなかったらカメラ屋さんに言って空スプールを1つもらっておいたほうがいい。

というわけで、ひとまずフィルム装填から現像出しの前まではやってみたけど、どうかなあ、バルナックライカで初めて撮った時と同じくらい、ちゃんと撮れてる気がしないというか、変なドキドキ感がある。慣れないカメラの持ち方で手ブレもしまくった気がするし、露出やピント合わせも実にぎこちなかったし、まあ素人感満載だった。見た目は綺麗なスタンダードだけど、これも現像してみないと本当のコンディションは分からない。

まあでも、初めての二眼レフ体験としては上々の感動があったと思う。きょうはわずかな時間だったから、あとは週末にもう少しじっくりとこいつと過ごしてみたいと思う。まだ中判未体験の人へ、ひと言。これは、この世からなくなる前に目撃しておいたほうがいい世界です、うん。

〈追記: ↓この後、感動が訪れることに〉

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