これは楽しいかも。「FUN! Nikon」、フルサイズミラーレスZ6。
やっぱりというか、まるで子供の頃の遠足当日の朝のように、必要以上に早く目が覚めた土曜日。Nikon Z6の初の試し撮りが楽しみでならなくて、カラダが本能的に反応したんだろうね笑。
ただ、外はあいにくの雨。さて、買ったばかりのデジカメを雨の日に外へ持ち出すのも気がひけるんでどうしようかと。比較的手荒く扱える用のD200かフィルム機のFTNを持ち出そうかとも思ったけど、待てよと。そういえば、Nikon Zは防塵防滴性能が相当高いと何かで読んだぞと。(下のリンク)
Nikon Z 7はフルサイズミラーレスの中でもトップクラスの防塵防滴仕様【海外の評価】
Nikon公式でもZ7/Z6はD850と同等の防塵防滴性能だということなんで、だったら小雨で傘をさしての散歩カメラなら特に神経質になることもないかと、思いきってNikon Z6を初の試し撮りへと連れ出してみた。まあ、まだ使い勝手も分からず手探り状態の試し撮りの最中なんで、作例はまたおいおい追記ということで。
で、使用感だけど、これがもうほんと「お、めっちゃ楽しいかも!」とひたすら脳が歓びながらスキップするかのように楽しめるカメラ。僕はそう思った。
軽快で小気味いいリズムでスパンスパン撮れていくんだけど、だからといってカジュアルかといえばそこはやっぱりNikon、各部の動作やタッチの質感がとてもしっかりしているから、単なるライトなカメラフィールじゃなくて、しっかりとした手ごたえ、満足感、納得感が得られる。絶妙なんだなあ、その味付けが。
レンズキットのNikkor 24-70 f4というAFズームとで絞り優先で撮ってみたけど、ふだんはMF単焦点ばかりの僕でも不満を感じない、AFならではの別個な気持ちよさがそこにはある。それはたぶん、ストレスの無さが綿密に計算されてるんだろうなと思う。
フィインダーの質感も、AFの動作も、各部の操作フィールも、とにかくなめらかで、変な間のようなぎこちなさをまったく感じさせない。そんなことを意識すらしないんで、カメラとじぶんが一体になって写真を撮ることに夢中になれるんだろうね。こういうところが、スペックには現れないカメラ屋Nikonの意地とこだわりなんだと思う。
ニコンは昔から製品に愛称をつけてきた。例えばNikon FEなら「シンプルニコン」、Nikon ELなら「リトルニコン」。それと同じように、僕がNikon Z6に愛称をつけるとするなら、それはもうひたすら「FUN! Nikon」といったところ。とにかく撮ることが楽しく夢中になれるNikon、ということかなと。
いや、カメラはどこのメーカーのどの機種でも楽しいんだけど、Nikonでいえば一眼レフなんかは楽しいというよりは「プロ機的な本格感」や「質実剛健な道具感」を満足感として感じるタイプだったと思うんだよね。
それと比べると、ミラーレスZシリーズで撮影する感覚は、Dシリーズの信頼感はあたりまえのものとして、そこにただひたすら「楽しさ!」って要素を詰め込んできた、そんな感じがするんだ。
だから、やれフィルムニコンの味わいがないとか、やれDシリーズのクオリティと違うとか、これまでのNikon機と変に比較して文句を言う人はまったくいないんじゃないかと僕は思う。そうか、これがNikonが次の100年へ向けて詰め込んできたビジョンなのかと。そういう新しさと未来を垣間見た気がしたなあ。
まあ、これはあくまで僕の勝手な解釈なので、模範的な感想かどうかは分からない。でも、僕という一人のユーザーはそう感じたわけだから、これも一つのユーザーの満足感といっていいんじゃないだろうか。
僕はふだんから、Nikon DfやLeica M-P typ240といったジンプルな機能のカメラでMFオールドレンズを楽しんだりしている。なので、僕にとってはZ6についても特に高機能とか多機能はぜんぜん望んでいない。そんな使い方の僕にもZ6はスペックじゃなくて「楽しさ!」で応えてくれた。
これが何よりもZ6の基本性能の凄さや、Nikonの次の100年へ賭ける志の高さを物語ってるんじゃないかな。それがうれしくなったんだよね。まあ、まだ触り始めて数時間なんで、もっと使い込んでクセを掴んだり、新しい発見を堪能してみたいと思う。まだまだありそうだからね、Nikon開発陣の人たちの「隠し味」がね笑。