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この冬いちばん冷え込んだ朝を、Leica M-Pと。
とはいえ、九州なんでそんな大雪が降り積もったりということではないんだけどね。でも氷点下だったから、カメラを持つ手もかじかむ冬の最後のあがきのような朝だった。
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氷点下のような外気の中にカメラを連れ出すのもどうかというのは無くはないんだけど、ライカで撮りたい気分だったから、そこは気にせずLeica M3とLeica M-P typ240を連れ出す。ラフに、タフに使うというのも僕の中のライカと付き合う信条みたいなもんだ。
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はじめは、残りフィルムの入ったLeica M3で撮り始める。いつもの愛犬との散歩だから、なんてことない道すがらだけど、しゃがみこんで地面を撮ったり、デジタルではあまり向けることのない少し逆光気味で薄暗い光と影の交錯した部分を撮ったり。M3のシャッター音は辺りの静寂を邪魔しない、とても静かで厳かな時間だ。
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そうそう、僕はここ三日間くらいNikonのCCD機のことを書いてきたけど、このライカのM型デジタルM-P typ240はCCDではなくてCMOS機だ。この前の機種M9-PまでがM型デジタルではKodak製のCCD機で、それを好んで今でも使っている人が多いよね。僕はもともとCCD機派だったわけじゃないからM-PはCMOS機だけど、もはや愛着が強くてこのしっとりとした写りがとても気に入っている。
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それはM-Pの常用レンズにしている第2世代のズミルックス50との相性もあると思う。僕は絞り開放が好きだから、オールドレンズらしい揺らぎと絞り開放のボケ具合が合わさって、カラッとしたフィルム調とは少し異なるウェットな曖昧さを見せてくれるんじゃないかと思う。
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あと、寄れないボディとレンズというのも大きいかな。レンジファインダーのレンズは一眼レフのように30cm〜40cmまで寄って撮るのはむずかしい。僕の第2世代ズミルックスは最短距離1mだから、おのずと一眼レフとは少し異なる目線になる。これを制約と捉えるとまあそうなんだけど、気分転換と捉えるとカメラを持ち替える楽しさにつながる。撮影フィールはまさにフィルム時代のLeica M3と同じ感覚だから、このフィルムとデジタルのシームレスな行き来が、レンズの使い回し同様、僕がライカを気に入っているポイントだ。さて、そろそろ強めの太陽が差してきた。昼間は一気に雪が溶けそうだ。そして、春もそこまでやってきている。