Nikonの機械式シャッター好きなら、ニコマートFTNはおさえておかないとね。
もう言い訳はよしておこう。通りすがりにのぞいたお店で、ご覧のニコマートFTNと目が合い、試しにガチャガチャやってたら、思わず愛おしくなり連れて帰ってしまったのである。ニコニコである笑。
数日前にNikon F2 フォトミックAを手に入れたばかりじゃないかと。いや、そうなんだけど、ニコンとライカと機械式カメラは、そう、別腹なのである。
Nikomat FTNの詳しい解説はいつものサンライズカメラさんのサイトにおまかせするとして、いやあ、いいねえ、このいかにも質実剛健な「カメラらしさ」。
ニコマート機をなぜ今まで持っていなかったんだろう、ということのほうがじぶんでも不思議なんだけど、手持ちのフィルムニコン機を機械式シャッター機だけに断捨離したことで、ようやくNikomat FTNにたどり着いたわけだ。ほんと、カメラとの出会いってわからないし、おもしろいよねえ。
馴染みの店員さんたちと昔のフィルムニコンの話を交わしながら、装着されていたAi 35/2.8を通してファインダーをのぞく。と、今さらなんだけど、FTNって露出計がついてるんだね。
店員さんと露出計の動き具合を確認してみたところ、ちょっと二段ほどアンダーっぽいことがわかったんだけど、露出計用の電池をアダプターをかませてLR44にしたり、ISO感度を50まで落としたりしてたら、結果、一段アンダーくらいになり、僕も店員さんも「まあ広いラティチュードの範囲内だな」と笑。
しかも、そもそも僕は露出計使わないだろうとも思ったんだけど、せっかくだからとLR44用のアダプターと新品の電池もつけてもらった。店長ありがとう。カメラ好きな人はほんと商売抜きにしてあたたかい。
セットでついていたレンズ35/2.8は持ってたんで、レンズははずしてその分さらに安くしてもらい、僕はついに初ニコマートを手にするに至ったのである。
外観も中身もけっこう綺麗で清潔感があって好印象。1968年登場のボディとは思えない姿を見ると、これまでのユーザーさんたちが大事にされてきたことが分かるし、何より大衆機にも手を抜かなかったNikonの気合いもひしひしと伝わってくる。
そうそう、このニコマートのシャッター機構は縦走りのコパルスクエア製みたいだね。僕が以前持っていたKonica FSもコパルのシャッターだったんだけど、これも好印象しかない。空シャッターを切った印象もいかにも頑丈そうでとても心地いいんだ。
レンズは手持ちのオールドニッコールがあるから、今回も購入したのはボディだけ。マウントを増やさなければフィルムカメラの購入は財布にもやさしいのがいいよね。
まあ何はともあれ、機械式シャッターのカメラはいいもんです。雰囲気がいい。まだまだフィルムカメラが高価な時代につくられた渾身の作たちだから、その背負ったプライドとか夢とか言えばいいのかな。そういう香りがプンプンするんだよね。
隣にブラックボディもあったんだけど、ニコマートに関してはシルバーボディのほうが「らしかった」から、今回は迷わずこちらに。にわかに試し撮りが忙しくなってきたけど、そう、僕はニコニコなのである。