NikonとNIKKOR

はじめて望遠ズームをのぞいた時の軽い衝撃。

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過去の写真をたどると、たぶん望遠ズームレンズを購入した次の日の朝に撮ったであろう写真が出てきた。桜が咲いてるから、一年前の今頃の季節だと思う。

購入したのはNIKKORレンズの中でも最も手頃な価格のフルサイズ用70-300mm。当時の僕のカメラはAPS-C機のNikon D5300だったから、105-450mmの高倍率ズームだったともいえる。

もともとは息子のサッカーの練習や試合を撮りたくて追加したレンズで、購入した時はサッカー以外の使い方はイメージはなくて、一年に数度しか使わないだろうなみたいな印象しかなかった。ふだんは50mm単焦点にハマってる時期でもあったから、なおさら。でも購入したての70-300mmを試してみたくて、何を撮るというイメージもなくいつもの通り、土曜日の朝に散歩カメラに出かけてみた。

たまたま桜の木の向こうに鳥が見えたから、レンズを向けてみたんだけど、最初にピントを合わせた時のファインダーの中に浮かび上がった絵には驚いたなあ。それまでは18-140mmまでしかズームを使ったことがなかったんだけど、最大450mmのズームの世界は、「なにこれ、なにこの神の目線!」と、一人で声が出るくらいだった記憶がある。よく空高くから撮った絵を神の目線みたいに言うけど、このファインダーの中に現れた絵も、僕が生きてきて体験したことのない目線というか、本来、人間の肉眼で見ることのない視界に、まさに軽い衝撃を受けた。

今になってみると、こんなズームの写真はとこででも見られるし、カメラをやってる人には当たり前の絵。でも、その当時の僕には、決して大袈裟ではなく、こんな絵が撮れるなんて、カメラの世界はこんな素敵なのかと唖然としたというか、カメラを始めたことの喜びを再確認した。

それ以来、僕のカメラのフィールドワークには俄然70-300mmの出番が増えた。特に鳥を撮るわけじゃない時も、スポーツシーンを撮るわけじゃない時も、僕はこのレンズを装着していることがかなり多い。いまのカメラはD750だから70-300mmの望遠の世界なんだけど、このファインダーの中の、なんというか密度のある絵がとても好きだ。ボケがある世界を撮りたくて一眼レフを始めたようなところもあるから、そういう意味でも単焦点と同じかそれ以上に好んで使っている。

この前の週末にあげたブログの写真がそうだけど、D750に70-300mmをつけると視覚バランス的にもこの望遠ズームレンズがそれほど大きくは感じず、佇まいとしても実に道具感あってかっこもいい。どうだろう、いまはいちばん外に連れ出す機会が多いレンズかもしれない。

その後、2,000mm相当の超望遠ズーム、Nikon Coolpix P900も追加することになるんだけど、それは間違いなくこの300mmとか450mmの世界との出会いがきっかけになっている。僕の手によって撮れる写真は決して凄いものはないんだけど、本人的には毎回実に楽しく、ワクワクしながら望遠で撮れる世界を楽しめている。僕だけの、僕らしい楽しみ方かもしれないけど、それでいいと思ってる。僕にとって、いい写真とは、僕らしい写真のことだから。

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