minolta SRT101

フィルムで撮りたいだけじゃなくて、機械式シャッターを切りたいんだ。

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Minolta SRT101, MC Rokkor 55/1.7, Fujifilm 業務用100

フィルムで撮りたいだけじゃなくて、機械式シャッターを切りたいんだ。

僕は週末になるとフィルムカメラを持って辺りを散歩する。それは何の変哲も無い光景でもフィルムで撮ることで何かしら発見があることと、もう一つ、機械式シャッターを切りたいという思いがある。

こんなフィルムが高騰している時代に、シャッターが切りたいが為にフィルムを消費するというのは如何なものかとも思うんだけど、それでも懲りずにフィルムで撮り続けているじぶんを客観的に見るに、機械式シャッターのフィルムカメラの魅力はやはり相当なもんなんだろうと考える。

いや、僕も馬鹿じゃないから笑、このシャッター好きの本能で破産しないように、デジカメも併用して過ごしてはいるんだけど、デジカメだけというのはなかなか耐え難く、僅かずつではあるけどフィルムを消費し続ける日々が続いているのである。

昨日のブログにも書いたけど、これまでニコン党だった僕がキヤノンF-1に触る機会があって、ニコンに後塵を配していたキヤノンが五年の歳月をかけて登場させたそのプロ仕様の機械式シャッターを体験したところ、一発でその感触に魅せられた。あらためて、あゝこのカメラたちに込められた日本のモノづくりの夢みたいなものって、やっぱすげえなと感動したわけである。

いや、だったら空シャッター切っておけばいいじゃん、とも言えるんだけど、フィルムを実際に装填して少しトルクのかかったフィルム送りレバーを親指で弾いて、シャッターを切るあの一連の行為が気持ちいいんだよね。そうやってカメラと僕が一体となってフィルムに光を封じ込めた写真は、どんなものだって感激があるんだ。それがたとえ何の変哲も無い写真であってもね。

Minolta SRT101, MC Rokkor 55/1.7

ちなみにこれもその辺にある電柱と空だけど、機械式シャッターのミノルタSRT101で撮った。コパルスクゥエアのシャッター機構かと思うような小気味いい感触(実際はコパル製ではなくて自社ものとTwitterのフォロワーさんが教えてくれた)でとても気に入っている一台。先週末はNikon Fを持ち出したりと、週末ごとに何台かの機械式シャッター機を順繰りで持ち出している。

僕がじぶんの五感に気持ちいいことを追いかけていった結果、写真好きであることが入り口ではあったけど、こうしてカメラ好き、シャッター好きへとたどり着いた。それは真の写真好きな人からは怒られそうだけど、写真と同じかそれ以上にカメラが好き、機械式シャッターのフィルムカメラ好きというのが、じぶんのアイデンティティになっているのかもしれない。それで良い写真まで撮れたら儲けもの、みたいなね。

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