FUJIFILM X half

発売時にあまりにも注目を集めたカメラは、その反動もあって、その後に飽きられがちな側面もある。FUJIFILM X halfも当初大いに注目を浴びただけに、そういうふうに見られる向きもあるかもしれない。

まあ、たしかに「高性能なコンデジ」みたいなことを期待して買うと、いざ使ってみて「ちょっと違う」となりがちなのが、良くも悪くもこのFUJIFILM X halfの最大の特徴かもしれない。

そう、むしろ「あえてちょっと不便で、そう簡単に上手くは撮れない」というのがX halfの他のカメラと異なるおもしろみだから、そこを許容できないと「ちょっと違うかも」ということになる。

FUJIFILM X half
FUJIFILM X half
FUJIFILM X half

でも逆に言うと「ちょっと上手く撮ってやろう」という作為的な気持ちを捨てると、これほどライトで気軽にシャッターが切れるコンデジも他にない。

なにしろ小型軽量で荷物にならないし、首からぶら下げていても重くないし、邪魔にもならない。撮影は二の次で、とにかく目的が他にあってそれに夢中で動いているなかで、ふと思い立った時にサッとシャッターを切るには最高のコンパクトカメラなのである。

FUJIFILM X half
FUJIFILM X half
FUJIFILM X half

ピントは思い通りに合っていないかもしれないし、ガラス素通しのファインダーをのぞいたなら画角すらも合っているか分からない。でも、そんなちょっと予測不能な感じが、いかにも記憶の曖昧さを表現していて、なんかいいのである。そう、それこそ写ルンです的な。

兄貴分のXシリーズたちとはフィルムシミュレーションの色味も多少違う仕立てに感じるけど、そのオーバーすぎない自然な色描写はあいかわらず素敵だし、チェキのような光線漏れエフェクトや期間切れフィルムのような描写でも遊べる。おまけに、専用アプリでフィルム現像気分や2in1写真にも仕上げられて、遊び心に抜かりはない。

FUJIFILM X half
FUJIFILM X half
FUJIFILM X half

そんなこんなもあって、僕はすっかり外出のお供のコンデジがX halfになっている。かつてならX-EシリーズやX100シリーズ、X-Proシリーズの出番だったわけだけど、それをX halfがすっかり奪ったかたちだ。おかけで、Xシリーズたちの出番を他に作らないといけない状況になっている笑

まあ、いいことなんだけどね。実際、フィルムコンパクトをメインで撮っていた頃の気分を再び味わえてるから。

FUJIFILM X half
FUJIFILM X half
FUJIFILM X half, SmallRig製シルバーフード&ブラックケース

「ちゃんと撮りたい」というなら、他に優秀なコンデジもいろいろあるから、そういう人はその路線で。でも、そういう写真や撮影体験ばかりじゃおもしろくないなあ、という人はX halfで。そんな使い方なら、最近は値段もこなれてきたんで、X halfは日々のいい相棒になると思うよ。

この時代に「ちゃんと撮れない」なんて、素敵じゃない。