
きょう2025年の4月10日は、さまざまな新製品の予約開始や販売開始でカメラ界も活況を呈していると思うけど、そんなトレンドとは逆行するように、今朝の僕は2016年発売のFUJIFILM X-Pro2との散歩カメラを楽しんでいた笑。
これが、古くなるどころか、いい感じでヴィンテージ感が出てきて、ちょっとフィルムカメラのような風合いを楽しめているのである。
X-Pro2を使ったことのある人なら分かると思うけど、そのエイジングを前提としたような塗装の剥がれが楽しめる半ツヤのブラックペイント、ちょっとアナログ感のあるシャッターフィールなど、五感に訴えてくる要素がとても強いのが、このカメラを唯一無二のものにしているのだ。

遠目からの写真だと綺麗めのボディに見えるけど、塗装面に寄って撮るとご覧の通り、いい感じの掠れ具合なのだ。
フィルムカメラにおいても「黒カメラ病」なんて語られることもあるけど、カメラの嗜好性にハマっていくと、みんな一度は通るのがこの「カメラは黒塗装にかぎる」みたいな美的感覚である笑。僕も御多分に洩れず、フィルムカメラで通過したので。
X-Pro2はもう間違いなく、そういう嗜好性を持つ人向けに作られたカメラなので、それこそ撮像素子がフィルムからセンサーに変わっただけで、光学ファインダーでのぞけることもあり、まるでフィルムカメラなのである。まるでフィルムカメラだから、ヴィンテージ感があるほうがむしろ萌えるわけなのだ。

まあ、カメラで写真を撮る人のすべてがこんな嗜好性だとは思わないけど、いまでもあいかわらずX-Pro2の人気があることを考えると、そこは一定数、そういうタイプのカメラ好きに愛されてる一台なのだろう。
僕はX-Pro1とX-Pro3も使っているが、その両方の良さを持っているのがX-Pro2ともいえ、X-Proシリーズでどれを選んだら幸せか?と聞かれたら、X-Pro2がベストバランスと答えるかもしれない。

2010年代も中・後期のカメラたちは、性能もある程度熟成の域にあったから、特別に最新機能を求めなければ、いまでも十分現役で普通に楽しめる。続々と新製品が発表されているなかで、9年も前のカメラを「いいよ」と話すのもどうかとは思うけど笑、いいカメラとは最新式であるとはかぎらないのが趣味の世界のおもしろいところ。
X-Pro2はそのあたりの香りが、特に色濃いのである。
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