SIGMA DP1

SIGMAの「よそとは違う道を行く」という感覚が好き。SIGMA DP1との出会い。

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SIGMA DP1

SIGMAの「よそとは違う道を行く」という感覚が好き。SIGMA DP1との出会い。

すっかり魅せられちゃっだなあ、SIGMAの製品に。SIGMA dp3 QuattroでSIGMAを初体験した後、スナップ用レンズ SIGMA 30/2.8 DN Artを購入し、完全にその流れから今週、少し古いコンデジ SIGMA DP1を僕は手に入れた。

SIGMA DP1
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このDP1が世の中に登場したのは、今から10年以上前の2008年。古いほうが好まれるフィルムカメラならいざ知らず、なぜこんな型落ちのデジカメを今さら手にする必要があるのかと言われそうだけど、これはもうフィーリングとしか言いようがなくて、このボディのかたち、おっとりとした操作感、低解像度なんだけどFoveonセンサー搭載による公式1400万超の画素の写り、そのどれもを試してみたかったんだよね、じぶんの手と目でね。

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SIGMAのカメラの最大の特徴であるFoveonセンサーは、dp3 Quattroの記事でもふれたけど、簡単にいえば「中判デジタルのような写りが味わえる反面、高感度性能は劣る、エッジの効いたセンサー」で、このDP1も御多分に洩れず、Foveon機だ。しかも、まだRICOH GRなんかが高級コンデジとして小型の1インチセンサーを採用していた時代に、APS-Cセンサーを積んで「一眼レフの写りに匹敵するコンデジ」として世に現れ、カメラファンたちを驚かせ、歓ばせた。

SIGMA DP1
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ただし、その当時のことは僕は知らない。僕がカメラを始めたのはここ数年で、当時はカメラなんかやっていなかったから、ネット上の記事を見て、そんなカメラだったんだと今振り返っているところ。そうやって当時の記事なんかを見ると、たしかに技術的には賞賛はされたものの、現在のdpシリーズ同様「ここぞとキマった時の写りはゾクゾクするほど良いけど、扱いやすさや安定感はひと癖もふた癖もある非常にトリッキーなカメラ」というニュアンスで受け取られていたことが分かる。

SIGMA DP1
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そりゃそうだよね、このカメラ、感度はISO800が限界だし、オートフォーカスののんびりさは3〜4秒を要する。シャッターを押した後も、次のシャッターまでさらに3〜4秒かかるという、現代のカメラでは考えられないのんびりさのカメラなのである。普通に考えれば、いまこの時代にわざわざ手に入れる必要性はまったくない。けれど、このDP1にしか撮れない写真があることも事実とは言えないだろうか。

SIGMA DP1
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僕はJPEG撮って出し派なので、DP1 Foveonセンサーのその中判デジタル並みの写りは引き出せていないかもしれないけど、それでもこうして写真をあらためて見ると、やっぱりどこか解像お化け的な片鱗をのぞかせているようにも思える。同じAPS-CセンサーをつむRICOH GRの写りなんかとも違うし、一眼レフの写りなんかとも異なる。そのどこか乾いた密度感がフィルム的にも思えるのだ。どうだろう。

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まあ、今の手軽で便利な高性能カメラがたくさんある中で、あえて万人におすすめするカメラではないかもしれないけど、少なくともフィルムライクに撮ることを楽しんでいる僕のような人間にはたまらない魅力が詰まった一台。カメラも人間と同じで、変におりこうすぎるものより、こうして癖はあるけど、時に破壊的な魅力を発揮するもののほうに人は惹かれたりする。SIGMA DP1とはそういう種類のカメラなのである。