きのう発売された復活のフィルムカメラ〈PENTAX 17〉の影響もあって、SNSなんかを見ていても明らかに「写真を楽しもうマインド」みたいなものが盛り上がってる気がして、個人的にもとてもほっこりしておる。
もちろんPENTAX 17が商業的に成功してほしい気持ちはあるが、それ以上にカメラ界全体、写真界全体が盛り上がることが、世の中に元気をもたらしたり、文化的な香りを漂わせたりするからね。
スマートフォンを誰もが手にしてコミュニケーションをとるいまは、写真を撮ったり送り合ったりすることも普通だけど、その行為に「ちょっとした手間と、それによる歓び」が加われば、なにげない毎日がちょっと上向く。
僕なんかはまさしくそれで、もともとiPhoneカメラで写真を撮ってはSNSにあげることが始まりだったけど、それによって写真の世界に興味がわき、それはやがて自然とその写真を生み出す機材へと関心が向き、フィルム写真を通過することで露出の楽しさへと繋がっていった。
それこそスマホカメラでは撮らなかったであろう普通の光景にも目が向くようになり、光と影の交錯や、四季の光線の移り変わりなんかにも興味がわくようになった。
写真のいいところは、大勢でも楽しめるし、個人でも楽しめるところ。いまや日常と切っても切り離せなくなった写真に、そうしたクリエイティブな企みのようなものを付加することで、日常にちょっと豊かな体温が注がれる気がする。
僕がいまのフィルム写真への注目がいいなと思うのは、単に昔に戻るということではなくて、SNSのある現代だからこそ、写真を誰もが撮る時代だからこそ、以前とは少し異なるユニークな写真文化の覚醒みたいなものが起こるんじゃないか、という期待を感じるから。
新しいアイデアは、異なるAとBの組合せから生まれると言われるが、そういう意味ではできるだけ掛け算できる要素がたくさんあったほうがいい。フィルムとデジタルの掛け算でもいいし、SNSとプリントの掛け算でもいい。そんないろんな可能性という名の企みをそれぞれが持って写真を撮り続けてると、なんかまたその先に新しい何かが生まれる気がする。
そういう言いようのないワクワク感を、PENTAXのフィルムカメラプロジェクトの始動とともに感じる今日この頃。いいな。おもしろくなってきた。
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