カメラも基本的に古いものが好きでね。
FUJIFILM X-Pro1このカメラはFUJIFILM Xシステムの初号機であるFUJIFILM X-Pro1。10年以上前に発売されたデジカメなんで、現行のカメラなんかと比べるとたしかに少々もっさりした挙動だったりするけど、写真機としてならリズムも決して悪くなく、いまもたまに持ち出している。
考えてみると僕の場合、カメラにかぎった話ではなく、なんか古いものに妙に愛情がわく。愛車も新車で買ってからもうすぐ20年くらいになるしね。いちおう家族用にもう少し年式の新しい車もあるんだけど、僕用の車は長年乗り続けているのがひそかな自慢である。
自慢じゃないな、歓びだな。メカに強いわけじゃないからじぶんで細部のメンテナンスとかができるわけじゃないんだけど、歳を重ねても元気に動いているプロダクトに妙に愛着を感じるのである。ちょっと人間らしさを重ねて見ているのかな。
PENTAX K100D & K10Dフィルムカメラに魅せられたのも、根底にはそういうものがあると思う。フィルムで撮るアナログ写真の良さはもちろんだけど、それをこしらえてくれるフィルムカメラも実に尊くてね。
これだけあらゆるものがオートメーション化される世の中にあって、じぶんの経験値で機械を操作して写真を紡ぎ出す。そのなんとも人間くさいマシンの存在に、お前やるなあなんて心の中で感動したりするのだ。
そんな嗜好性ゆえに、デジカメもどこかアナログな感覚が残っているようなカメラが心地いい。オールドデジカメといってもフィルムカメラと比べたら十分ハイテクなんで、不満に思うことなどそうはないのである。
Nikon Df, Zoom Nikkor 43-86mm f3.5最近はデジカメもほとんどマニュアルモードで撮っている。以前からたまにそうしていたけど、いまはもうほとんどそう。カメラに飽きることはないのだけど、先進的なカメラに飽きているのかもしれない。本能がよりいっそう写真機としての基本的な所作を求める、と言えばいいだろうか。
体感露出で撮ってるから、失敗も少なくないし、サクサク速写というわけにもいかない。でも、それが趣味としてはプライスレスな時間だし、そういう撮り方なら別にカメラは古くてもなにも問題はない。
まあ、あまり人におすすめできる楽しみ方ではないと思うけど、そういうところにカメラで写真を撮ることの歓びを見出している人間もなかにはいるということで。僕の中でフィルムカメラとデジカメの間にそれほど違和感を感じずシームレスに楽しめている理由みたいなものかもしれない。
