
このブログやSNSを見てくれている人はお分かりだと思うけど、僕はふだん中判デジタルといわれるFUJIFILM GFXを持ち出す時は、ほぼ中一光学の明るい単焦点レンズMitakonシリーズを使っている。
その開放のなんともいえないエモい(ちょっと乱暴な言い方だけど笑)描写と、価格帯以上と感じるビルドクオリティの良さからすっかり気に入っていて、いまは純正フジノンレンズの出番がほぼないほど。
要は僕が極度のボケ好きだからというのもあるのだけど、GFXで得たあのエモいボケの感触をM型ライカでも堪能してみたいと、今回、焦点工房さんから中一光学 Mitakon Speedmaster 50mm f0.95 Mマウントを購入してみたのだ。





商品が届いた時に、GFX用Mitakonを超えるちょっと高級感のあるパッケージで届いたのでそれも驚きだったが、届いた製品はイメージ通りのなかなかのビルドクオリティであり、個人的に中一光学ブランドの製品への信頼度がさらに上がった。
50mmのf0.95ということで、当然ライカ社のノクチルックスを誰もがイメージすると思うし、Mitakon 50mm f0.95もそれを意識した作りだと思うけど、僕自身は別にノクチルックスのオマージュを体験したかったという感情はなく、ただただGFX流に暴力的に明るいMitakonをライカでも体感してみたかったという動機だ。





さすがにf0.95ともなると、なかなか日中に開放で撮るとなるとシャッタースピードの限界的に露出オーバーになるから、なるべく早朝を狙って試し撮り散歩に出かけるものの、すぐ辺りが明るくなりM型デジタルのシャッタースピード1/4000sでは足りなくなる。結果として可変NDフィルターも購入してみたけど、そちらは試写はまだなので、今回はNDフィルター無しである種、強引に開放付近で撮った写真を載せておきたい。
いやあ、やはりf0.95の世界はものすごくピントが薄い。最短撮影距離は1mだから、それなら個人的には慣れた距離なので、二重像を確かめつつ、いつもの距離感の慣れも足し合わせて、ポンポンとシャッターを切っていった。露出オーバーになる時はちょっと絞って、f1.4とかf2、f2.8に絞る感じ。空は完全に絞り切って無限遠にして撮るイメージだ。





ボケの感じは、個人的には破綻ギリギリ?の深くとろける感じが、いかにもGFX用の明るいレンズと同じ感覚で、やはり購入して良かったなという感想。実はこのレンズを購入する前、本当はVoigtlanderの新レンズ Color Skopar 35mm f3.5の購入を検討していたのだけど、開放f3.5のレンズはElmarもあるし、他のコンパクトなレンズで絞ればいいじゃんと思い直し、僕には明るいレンズのほうが出番が多いだろうと考えたのだ。





それについては、こうして試し撮りしてみると正解だったなと。ボケ好きの僕には、とにかく暴力的に明るいこのレンズが実に楽しいのである。ちょっと絞ってもf1.4とかf2というのは思わず笑ってしまうが、これでGFX同様にボケボケのスナップを楽しみたいと思う。
で、可変NDフィルターだけど、ひとまずあまり知識もないから、アダプターで親しみのあるK&Fのものをチョイスしてみた。よく言われる可変型のX型のムラも少ないのではという感想などを見かけたので、ひとまずこれで試してみようと。専用クロスや専用レンズキャップも付いていて手頃な値段なので、興味のある人はちょっと調べてみてください。





あ、そうそう、絞りリングはクリック無しなのと、フードは内蔵式であることも添えておこう。このレンズは新製品というわけじゃないけど、Mマウント版が出る以前の初期のものでも、GFX用のMitakon 65mm f1.4と発売時期が同じくらいだったから、ビルドクオリティなんかは心配することなく注文した。結果、期待通りであり、写りの楽しさは期待以上だったと思う。
まあ、同じようなMitakonの明るい世界をライカで体感したい人がどれほどいるかは分からないけど、いちおう備忘録として写真と共に書き残しておきたいと思う。個人的には価格的にもめちゃくちゃおすすめだけどね笑