FUJIFILM X-T1, XF 35mm f1.4 R

時代は刻々と動いてるから、あらゆるモノはどこかしらアップデートを重ねていく必要がある。デジタル技術の進化でいえばカメラなんかもそのひとつだけど、かといってあれもこれも身につけてファットになるというのも、どうも健康的じゃない。

FUJIFILMのカメラも世界中で売れまくってるから、多様なユーザーの声に耳を傾ける必要があるし、他社がフルサイズミラーレスを旗艦製品として技術を磨いてるから、当然それを横目に意識した対抗製品としての位置付けも考慮しないといけない。

でも、FUJIFILMのカメラやレンズは、他社のフルサイズ機のように大きく重くなってほしくないなあ、というのはある。

FUJIFILM X-E1, XF 18mm f2 R
FUJIFILM X100 Black Limited Edition

ユーザーの選択肢としては、いろんな価値観でカメラを選べたほうがいいし、なによりみんな同じような特徴やサイズ感のカメラばかりだと、それもおもしろくない。職業カメラマンならいざ知らずだけど、趣味のカメラはライフスタイルに合うかとか、趣味の散財の範囲の予算で工夫して楽しむのが醍醐味だからね。

いや、もちろんFUJIFILMだって営利目的の企業だから、ラインナップ的にフルサイズ機的なモリモリの機材も用意しないといけないんだろうけど、本筋はね、APS-Cをチョイスした独自のカメラの思想は揺らぐことなく、手にしやすく持ち出しやすい写真機をこれからも提供してほしいよね。

実際、最近読んだ「間違いだらけのレンズ選び」という本に、5年ぶりにFUJIFILMのイメージング部門に戻ってこられた上野さんが座談会に登場してるんだけど、5年前より遥かに増産しても世界で在庫が足りていない状況は、世界の人々のカメラ選びの価値観が変わってきたんじゃないかと触れられていた。

FUJIFILM X-Pro1

つまり、時代がFUJIFILMの思想に追いついてきたんじゃないかと。これは僕も肌感としてけっこう感じていて、カメラが日々に寄り添うライフスタイルという意味では、もちろん素晴らしい傾向だと思ってる。

GFXを日常化したいという思いも、ベースはそこにあるんだろうね。そりゃ、より高性能で高精細な写真やムービーへと昇華したいユーザーもいると思う。でも、だからといってアマチュア向けのモデルまで大きく重くなると、それは日常とは少しかけ離れた存在になる。

FUJIFILMにはカメラ界をおもしろくする、ある意味「揺さぶる存在」でいてほしいから、他社対抗製品的なでっかい製品もありつつ、ラインナップのメインどころには「ちょうどいいカメラたち」をどんと据えて、大きすぎない、重すぎないカメラの枠を守ってほしいと思うんだよね。個人的な思いだけどね。