FUJIFILM X-Pro3

これは「得たもの」というより「満たしてもらったもの」というほうが近いかな。それも声高にというよりは、とても自然体で日々おだやかに満たしてもらっているという、そのFUJIFILMの距離感がいいなと思ってる。

というのも、FUJIFILMのカメラはフルサイズセンサー機でもないし、そんな他社のフルサイズと目を三角にして性能をシビアに競い合うということも、特に僕は求めていない。

それよりは、クラシックなスタイルとか、派手じゃないけどフィルム販売会社らしい実用的なフィルムシミュレーションという描写を味わえたりとか、日々の気負いない日常スナップにちょうどいいサイズ感とか。

FUJIFILM X-E5, Voigtlander Nokton 50mm f1.2

「こういうカメラメーカーがひとつくらいあっていいよね」と思わせてくれる、ありそうでなさそうなポジショニングというかね。そんな等身大な感じに僕はずっと満たされているようなところがある。

本格的にFUJIFILM Xシリーズっていいな、と感じて特別視し始めたのは、X100Vを使い始めてからだと思う。それまでもオールドレンズ用にX-Pro1とかX-E2をたまに使っていたけど、サブのまたサブみたいな存在だった。

FUJIFILM X100V

当時はフィルムでもけっこう撮っていたから、あまりデジカメに依存していなかったことも大きいかな。デジカメにそこまでこだわりを要求しなくてもよかったという感じ。

ところが、ある時からフィルム価格がけっこう値上がりし始めた。これは毎日の辺りの散歩までフィルムで撮るのも無駄遣い感が否めないなと思い始めた。(あくまでも個人的な見解だけどね)

そして、僕はデジカメでもフィルムカメラで撮るような露出感覚とか、フィルム時代のレンズをデジタルでも楽しむ方法を見出そうと考え始め、それで手にしたのがNikon Dfだった。オールドニッコールを装着してダイヤルをガチャガチャして撮ってるだけでも、けっこう「らしさ」は堪能できたなあ。

Nikon Df

その流れから、いまも続いている「クラシックなスタイルのカメラ好き」へと転がり始めるわけだけど、ある時おなじみのジェットダイスケさんから「それってフジ機じゃダメなんですか?」みたいなお声をいただいて、以来どこか脳みその中にFUJIFILMの存在があったんだと思う。

で、いよいよフィルム価格も本格的に高騰し始めた頃に、フィルムシミュレーションで撮れることをかなり意識して、X100Vを手に入れて、描写だけじゃないフジ機のちょうどいい感じに夢中になっていったと思う。

フジ機のルーツにたどり着く意図もあり、主だった初代機はすべて持っていたり、その後の世代機もいくつかあるけど、いまいちばん使ってるのはやはり現行機のX-E5だろうか。かつてのX-Proシリーズくらいのポジションになったと感じていて、いまでもX-Proシリーズは三世代すべて持ってるんだけど、X-E5がそのあたりのメインゾーンを担ってくれている。

FUJIFILM X-T5, Macro Apo-Ultron 35mm f2

三角頭の一眼レフスタイルのカメラも、X-T5やX-T50があるけど、持ち出しやすさは四角いカメラのほうがやっぱり手がのびる。そういう感覚的なもので、なにか明確にX-E5が秀でているとも思っていないんだけどね。

あと、Xシリーズがメイン機だとしたら、そのイレギュラー版みたいな感じでX halfやGFXも使っている。このあたりは完全にXシリーズからの気分転換みたいな感じで、操作性なんかも同様だから気軽に使えるという同ブランドの安心感といったところかな。

FUJIFILM GFX50SII, Mitakon Speedmaster 80mm f1.6

全カメラメーカーを俯瞰して見ると、メインストリームにはあいかわらずキヤノンやニコン、あとソニーが君臨している感があるけど、そんななかでFUJIFILMはちょっとよそとは違う「我が道を行く感」があり、そこもこだわりっぽくて好みだった。

でも、いまじゃFUJIFILMもポピュラーというか、僕の見ているSNSとか知人を見てるとFUJIFILMユーザーはほんと多くてね。なんだかメジャーになってきたなと感じたりも。みなさん的には感覚としてどうだろう。

FUJIFILM X half

まあ、こうやって話として並べただけでもかなりの台数のFUJIFILMのカメラと日々向き合ってるんで、もう僕は所有カメラが壊れでもしないかぎりフジ機を増やすつもりはない笑。愛機を手放せない性分というのもあって、機材の入れ替えというのも下手だし。もう八方ふさがりで。

特別な性能を求めていないことも大きいと思うけど、FUJIFILMのカメラたちは気分的に長く付き合える距離感がやっぱりいいんだろうな、僕なとってはね。