Leica M-P typ240

ライカは「ファインダー」。

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Leica M-P typ240, Elmar L 50/3.5

ライカは「ファインダー」。

僕はつい先日、割と大掛かりな断捨離をして多くのカメラを手放したんだけど、その中にFUJIFILM機のX-Pro1も含まれていた。

そのフィルムカメラの流れをくむルックスはとてもカッコよかったし、OVFにも切り替えられるハイブリッドなファインダーは、いかにもフィルムをリスペクトした富士フイルムらしい機能で、そこも手に入れた要因だったんだけど、断捨離を機に使用頻度が低いであろう機材は一度思い切って手放してみた。

そうこうしていると、数日前に富士フイルムの開発者の人のコメント記事をたまたまTwitter上で見かけて、まあ正直いうとまたX-Proシリーズに改めて興味が出てきて、現行機種のX-Pro2のことをネットで調べてたりしたんだよね。X-Pro3が近々登場しそうということもあって、X-Pro2も少し買いやすい価格になるわじゃないかとも思って。

でも、X-Pro1を手放す時に考えたことと同じ理由で、X-Pro2も見送ることにした。誤解のないように言っておくと、X-Proシリーズはとても素晴らしいカメラで、スナップやる人にはおそらく最高の製品クオリティ。僕が知る限りでもカメラ好きな人は大抵所有している名機。もうほんと、あくまで僕の使い方にはちょっと合っていなかった、ということなのでご了承を。

で、何が僕の使い方に合っていなかったかというと、OVF(光学ファインダー)のピントの合わせ方。

それまでライカの光学ファインダーの「二重像を合わせる」というピントの合わせ方に慣れすぎていて、一見同じように見えるブライトフレーム型のファインダーではあるんだけど、MFレンズだとX-Pro2もEVF的な小窓を見てピント合わせをしないといけない(認識もしくは具体的操作が間違ってたらゴメンナサイ)。これが僕にはやっぱり馴染めそうにないなと。

そう考えると、僕にとって「よきファインダーとはライカのこと」であり、「ライカといえばファインダーのよさ」という認識になってるんだなと思った。

ライカ、なかでもM型といえば、その伝説的なブランドイメージや、高度な精密機械としての鉄の塊感のクールさ、超絶滑らかなフィルム送りレバーの感触、その静かなシャッター音なんかがよく言われるけど、いちばんの魅力は「ファインダー」なんじゃないかなと。

例えばカメラを断捨離したり、入れ替えたりすることはカメラ好きの人たちにしてみれば日常茶飯事だけど、一度ライカを手にした人がライカを手放したという話は、よく考えるとほぼ聞かない。他のカメラよりも「一度手にすると手放せないカメラ」なんじゃないかと。そして、その決定的理由は「ライカのファインダーじゃないといけなくなる」ことなんじゃないかなと。

ライカの光学ファインダーは一眼レフと比べるととにかく明るい。ブライトフレームの外側まで見えるから、その光景は広くまぶしく思える。ここまでなら、他にもファインダーの中が美しいカメラはありそうだけど、そこからさらにMFレンズのピントを、何かを切り替えることなく二重像でサッと合わせることができる。そうなると、ちょっと代わりが見当たらない存在になってくるんだ。

MFレンズをサッとピント合わせできる光学ファインダー。これが僕のカメラ選びの基準にいつのまにかなっていたことで、もしかしたらじぶんのカメラ選びの幅を狭めちゃってるのかもしれないけど、慣れとは恐ろしいもので、一度その流れに慣れてしまうと、なかなか別の操作には馴染めそうにない。

現代のミラーレス機は優秀だし、EVFのほうが撮るイメージをその場で確認しながら撮れて本来便利なはずなんだけど、僕が古めかしいのか、あのレンジファインダー機のOVFの世界に魅せられちゃったんだな。LeicaもEVF版が登場?みたいな記事も見た気がするけど、ライカもOVFのあのピント合わせがどこかで終わりを告げるのだろうか。その時、僕はどうしたらいいんだろうか笑。

それとも今のうちからX-Pro2で慣れ始めたほうがいいんだろうか。たぶん、うれしい悩みだとは思うんだけど笑。

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