Leica M-P typ240

週末、ライカ。

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Leica M-P typ240, Summicron 50/2 1st

近ごろはカメラの物欲も落ち着いたというか、撮るほうの時間に集中できていることが自分的にはうれしい。そんな「打ち止め」感をもたらしてくれたのは、マイクロフォーサーズのOLYMPUS PEN-Fを手に入れたことが大きい。平日の街撮りスナップはPEN-Fこそが最も気持ちいいという「やっと出会えた到達感」があるからだ。

と、なぜPEN-Fの話から始まるかというと、だからゆえに週末はPEN-Fとは異なるカメラへ転換したいと思うからだ。僕の中では、デジタルであればそれはNikon Dfであり、Leica M-P typ240。オールドレンズ をつけてゆっくり一枚一枚撮影を楽しめるクラシカルタッチのカメラたちだ。なかでも描写の気持ちよさでいえばライカということになる。

Leica M-P typ240, Summicron 50/2 1st

ライカというカメラは不思議なカメラで、便利さというメリットは何も感じない。むしろ不便なことのほうが多い。マニュアルフォーカスでしか撮れないし、手ブレ補正はないし、そこそこ重いし、EVFもなければ背面モニターもバリアングルではない。けれど、デジカメでいえばウィークポイントに思えるM型ライカも、要はフィルムカメラと同じ要領だと思えば僕には特に不便ではない。フィルムカメラに比べれば、現像というプロセスがない分だけ便利なくらいだ。だから、土曜日の朝が来たらPEN-Fからライカに持ち替えて、気持ちも視線もオンからオフへ切り替えるようにしている。いや、自然とそうなった。

Leica M-P typ240, Summicron 50/2 1st

この週末のライカだけど、最近はフィルムよりデジタルのほうが出番が多いかな。フィルムライカが僕のライカの始まりで、バルナックIIIaとM3とがあるんだけど、フィルムで撮ることはいろんな意味で近ごろはエネルギーが必要だから、最近はデジタルを選ぶ自分がいる。そのデジタルの合間にたまに息抜きでフィルムライカに触れるくらいのペースが、今の僕にはちょうどいい。

Leica M-P typ240, Elmar M 50/3.5

週末ライカの楽しみは、レンズを替えてゆっくり楽しむことにもある。フィルムライカで使用するエルマー、ズミクロン、ズミルックスがそのまま使えることもM型デジタルが心地いい理由だ。さらに僕はロシアンレンズのジュピターやインダスターなんかも付け替えては、どこかほのかに残るフィルムカメラ時代の味つけを楽しんでいる。僕にとってM型ライカとはオールドレンズ 母艦機でもあるんだ。

Leica M-P typ240, Jupiter-8 50/2

ライカは僕も思うけど、何かと割高だ。機能の少なさでいえば3倍以上割高なんじゃないかと思えるほど法外な価格かもしれない。けれど、現代においても機械的な大量生産を良しとせず、手の込んだ作りにこだわるだけに、手に持った感触とフィルム時代の質感に徹底してこだわる写真のあがりを考えると、フィルムライカの延長線上でデジタルをやりたい人間にとっては、一概に高価とは言えない妥当感があるのもまた事実。そういう意味でもライカというカメラは唯一無二のポジションを有するブランドだと思う。

Leica M-P typ240, Industar-61 L/D 55/2.8

M型デジタルライカの機能的なことは他の詳細サイトを見てもらうとして、僕の見立てのライカの話をすると、このカメラは「スロー」だということ。もともと僕は街中で速写スナップをするために手に入れたんだけど、そうして街中でスナップしていてもどこかスローな趣がそこには混ざり込む。それはもちろんいい意味で。僕のM-Pは通常のtyp240よりバッファが2倍に高められてるけど、それでも撮影フィールはゆっくりだ。MFレンズと相まって、街中でも「時間が止まる」ような趣がこのカメラにはある。

Leica M-P typ240, Elmar 50/3.5 Red Scale

その内に秘めたスローさが、週末の時間の流れ方にとても合っていて気持ちいいんだろうね。週末はライカで撮りたいと思うようになったし、そんなライカでは事足りないシーンでは一眼レフのNikon Dfがある。クラシカルな時間が堪能できるデジタル機は今の僕にはありがたい存在だ。そういえば、Voigtlander Bessa-LにつけているSnapshot-SkoparをまだM型デジタルに装着したことがないな。都市向きの25mm広角は郊外での散歩カメラには不向きかもしれないけど、その味は確かめておきたい。近いうちに装着してみようかな、週末ライカに。

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