僕とローライフレックス・スタンダードの腐れ縁、もしくは運命。
夏前に断捨離したローライフレックス・スタンダードが何故か手元に帰ってきたのである。それも、製造番号もまったく同じの、まさに以前僕が所有していたスタンダードそのままのものが。
手放したお店で買い戻したんじゃない。まったく違うお店で、たまたま再会を果たしたのである。こんなことってあるんだなあと、店員さんと奇跡のような話に少し熱くなる。
実はローライフレックス・スタンダードは手放したことを少し後悔する気持ちが最近どこかあって、でも手放したお店ではすっかり見かけなくなっていたし、これはもう形式の違うローライフレックスかローライコードを手に入れるしかないかなと考えていた。そんな気分のところに、突如としてあのローライフレックス・スタンダードが現れたのである。
ウィンドウ越しに綺麗なスタンダードを見かけたからショーケースから出してもらうと、そのRolleiflexのロゴの滲みや各部のフィーリングがどうも僕が持っていたスタンダードに良く似てる。でも、お店も違うし、まさかな、なんて言いながらレンズ部の製造番号を店員さんと確認したら、なんと僕が所有していたものと合致、つまり僕が使っていたローライフレックス・スタンダードそのものだったんだ。
これはさすがに驚いた。売却した時の値段より当然高値で売られていたんだけど、僕のあまりの感激ぶりにお店の人もちょっと喜んでくれて、数千円安くしてくれるという。だったらもう迷うことはない。僕はめでたく最愛だったローライフレックス・スタンダードを再び連れ帰ることになったわけである。もうこれ、確実に笑われるパターンなわけだけど、僕にとっては小っ恥ずかしいけど「運命」とも言っていいこの再会。また、こいつとゴソゴソ撮りに行けると思うと心躍るのである。
これで中判カメラはハッセルブラッドとローライフレックスとになった。断捨離した時は「中判カメラは一台あればいいや」と思ってハッセルブラッドだけを残したんだけど、二眼レフというのはやっぱり別物なんだなあとあらためて思った。二眼レフでいえばミノルタ・オートコードも候補に挙げてたけど、僕にとって人生の一台はこのローライフレックス・スタンダードだったらしい。末長い付き合いになりそうだ。