Nikon FA

ある意味、電子式シャッター機は今しか楽しめない貴重なカメラなんだよね。

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Nikon FA, Ai Nikkor 50/1.4S

ある意味、電子式シャッター機は今しか楽しめない貴重なカメラなんだよね。

きょうは元旦にいただいたNikon FAの試し撮りの現像があがってきて、ちょっとご機嫌な夜を迎えている。やっぱりいいよね、新しいカメラの現像体験というのはね。

Nikon FA, Ai Nikkor 50/1.4S

いつもの通り、ふだんの愛犬の散歩道での試し撮りだから特に劇的な写真は無いんだけど、それでも試し撮りはドキドキワクワクさせてくれるから、やっぱりフィルムカメラは素晴らしい。撮影してからもう一週間以上経って、ようやくこんな風にその時の写真を見返すなんて、デジカメ時代からするとずいぶんのんびりとしたリズムなわけだけど、その待ち時間みたいなのもまた高揚感がジワジワと続く感じがあってとてもいいわけです。

Nikon FA, Ai Nikkor 50/1.4S

このNikon FAというカメラは1983年に登場したNikon初のマルチモード(いわゆるPSAMどれでもいける)のMFカメラ。電子式シャッター機でいえば、弟的FE/FE2と兄的F3の間に位置した次男的カメラといえるのかな。今でこそ電池に頼らず故障も直しやすい機械式シャッター機のFM2なんかが人気だけど、絞り優先モードやプログラムモードで撮れる気軽さはやっぱり楽チンなわけで、当時は相当ハイテクカメラに位置づけられてたんじゃないだろうか。

Nikon FA, Ai Nikkor 50/1.4S

電子式シャッター機は機械式シャッター機と比べて壊れると直せないから、長生きするカメラを選ぶなら機械式のほうがいいとはよく言われることだけど、逆にいえば壊れるまでの「いま」しか使えない貴重なカメラ。機械式シャッター機と比べて比較的値段も安く手に入るから、いまの時代にフィルムカメラを楽しむなら、むしろ電子式シャッター機を安く手に入れて、壊れるまでとことん使い倒すというのも賢い選択かもしれないよね。

Nikon FA, Ai Nikkor 50/1.4S

実際、フィルムカメラを楽しむら露出計を内蔵していて絞り優先AEで撮れるカメラの方が便利だし、撮りたいと思った瞬間に露出合わせでジタバタすることなく、すぐにシャッターを切ることができる。シャッターチャンスを逃さず、被写体を向いて撮影に集中できるというメリットはかなり大きいはず。電気を使うといっても、そこは機械式カメラ同様にしっかり作り込まれているから、言うほど簡単には壊れたりもしない。実はフィルムを始めるにはうってつけのカメラだったりする。

Nikon FA, Ai Nikkor 50/1.4S

僕は電子式シャッター機のNikon FEを人に譲ったから、しばらく機械式のF2やOLYMPUS OM-1Nなんかで撮っていたんだけど、久しぶりに電子式シャッター機であるNikon FAで撮ってみて、あ、やっぱり電子式シャッター機はいいなと今回再確認したんだよね。電子式といっても1980年代の製品だから、そこはしっかりクラシカルなフィーリングも堪能できる。そして何より80年代のプロダクトたちが持つあのクールジャパンなデザインは、眺めているだけでも気分が高揚する楽しみがある。なかなかの名機なんだな、これが。

Nikon FA, Ai Nikkor 50/1.4S

今回の試し撮りは、レンズAi Nikkor 50/1.4Sも絞り開放ですべて撮ってみたけど、次回からは少し絞ってもっも緻密で端正な描写も楽しんでみようと思う。試し撮りしてみて、ある程度カメラとレンズの癖みたいなものも分かってきたからね。フィルムが今後も生き残ってしばらく撮れるとするならば、機械式カメラは今後も直せばずっと使っていけるけど、電子式シャッター機はひとまずまだ動く今しか楽しめない、まさに時代からのプレゼント。いま、あえて電子式シャッター機を選び、今しか撮れない写真感覚を楽しむというのはなかなか粋だなと考える2019年の始まりである。

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