Nikon Z6

Nikon Z7にさわって、カメラは確実にミラーレスになると悟った。

アフィリエイト広告を利用しています
Nikon Z7

現像出しのついでに、全国の都市部のキタムラに配備されているNikon Z7のデモ機にさわらせてもらった。さすが店員さんもしっかりメリットを熟知されていて、ひとしきり近未来のカメラ談義もできた。やはりカメラ屋で過ごす時間はたのしい。

で、そのZ7だけど、カタログやネット記事なんかで見るよりも、実物ははるかに良い。まず見た目は精悍。大口径のレンズ部は迫力あるし、その大きさゆえにえぐられたペンタ部がデザイン的にも立体的で、こういう良さは3次元で実物を見ないとなかなか分からない。で、ミラーレスだからもちろん薄く軽いわけだけど、それでも迫力あるデザインになっているのはやはりNikonのなせる技ではないだろうか。

とはいえグリップ部はしっかり構成されていて、このカメラが単にコンパクトなミラーレスとして設計されたのではなく、一眼レフ上級機と遜色ない本格的ハイアマチュアカメラに仕上げられていることを物語る。最も驚いたのはファインダーかな。ミラーレスだからEVFなわけだけど、これが僕的にはまったく光学ファインダーのようで違和感がなかった。パーツとしては他社と共通だったりするとことだけど、そこはNikon、他社製品より倍率を上げて、しかもとんでもなく光学ファインダー的に仕上げてある。あまりカメラに詳しくない人がファインダーをのぞいたら、これが電子ファインダーとは思わないんじゃないかな。このへんのカメラの作り込みの迫力はさすがNikonが他社より何枚か上をいくと思う。

シャッター音も適度に手ごたえがあって気持ちいい。まったく無音にもできるし、その中間の設定もある。つまりシーンにあわせて使い分けられる。このへんは一眼レフにはできない芸当だ。シャッターフィールもすこぶる軽快で気持ちいい。通常だと5コマ/秒くらいだったかな。ここもハイスピードにすると9コマ/秒という高速連写が可能だ。スペック的には「どうにでも使える、応える」という最新スペックカメラの無言の迫力みたいなものを感じる。

つまり、もうカメラはこれでいい。重たい一眼レフを持たなくても本格的シューティングは可能なんだ。この感触を目の当たりにしてみて、これは確実にカメラは一眼レフからミラーレスへと変わり、一眼レフは趣味的カメラへとポジションを変えていく、そう確信した。お店には同じくCanonから発表されたEOS Rのデモ機はなかったが、こうして各社が一斉にフルサイズミラーレスを出してきたことで、世の中は一気にミラーレスへと流れていくと思う。

まあ気になることがあるとしたら値段だろうか。仮にマウントアダプターを使って手持ちのFマウントレンズを使うとしても、カメラ本体とマウントアダプターだけでも40万円を超えてくる。スペックダウンしたZ6でも30万円を超えてくることを考えると、さすがにカメラビギナーには一気に流れにくい価格だけど、Canon EOS Rなら30万円を切ってくる。価格戦略的にはCanonに軍配が上がりそうだけど、どうだろう。

さて、僕はというと、今のところZ6やZ7の購入の予定はない。デジカメは一眼レフならNikon Dfがあるし、元祖ミラーレス的といえばLeica M-P typ240がある。これらのカメラを手放すならZシリーズも視野に入ってくるかもしれないけど、今はDfもM-Pも相当気に入ってるから、それらを手放してまではZシリーズを手に入れようとは考えていない。でもお金的に余裕のある人や、ちょうどカメラの買い替えどきの人はやっぱり買いじゃないかな。いつの時代も初号機というのはやはりそそられるところ。開発者たちが注ぎ込んだ熱量が違うから、そういう意味でも手にする価値は十分あると思う。

というわけで、もうすぐ発売になるNikon Z7をさわってみた感想のポスト。いやあ、ついに来たね、良くも悪くも次のカメラの時代が。そんな予感が強烈にした。カメラという道具だけはさわってみない分からないもの。そして、さわれば何もかも分かるというエモーショナルなアイテムでもあるから。

関連記事