Leica M-P typ240

Nikon DfとLeica M-P typ240というデジタル。

アフィリエイト広告を利用しています
Leica M-P typ240, Elmar M 50/3.5

僕のデジタルのメイン機は、このLeica M-P typ240と、下の写真のNikon Dfだ。M-Pはレンジファインダー、Dfは一眼レフだから、撮るシチュエーションによって使い分けてはいるけど、僕の中では「違い」よりも「同じ」という共通項のほうが肝心だったりする。

それは、どちらもフィルムライクに撮れる、ということ。

僕は過去に一度、Nikon D750などデジカメをほぼすべて手放したことがある。RICOH GRだけは手元に残してあったけど、もう二度とデジタル一眼レフや本格的デジカメを手にすることはないだろうと思っていた。けれど、ある日、ふとしたことからフィルムカメラであるNikon FEを手にしたことで、ふたたびカメラ熱に目覚めることになる。その延長線上でふたたびたどり着いたデジタル機が、このNikon DfとLeica M-P typ240なんだ。

Nikon Df, Ai 35/2.8

まあ、やっぱりデジタルよりフィルムが好きなのは間違いなくて、できれば四六時中フィルムで撮りたいというのはあるんだけど、デジタル機があると何かとカメラライフが広がることもまた事実。そう考えて僕がチョイスしたのが、この2台のデジタル機だった。

手にしてどうだったかというと、それは間違いなく良かったと思う。まず、どちらのカメラも僕がフィルムカメラで使っているレンズたちを装着することができる。そういう意味ではM-PとDfは僕にとってオールドレンズをデジタルで楽しむための母艦ボディ。そして、M-PもDfも、操作性はフィルムライカやフィルムニコンとほぼ同じ。フィルムカメラからこの2台に持ち替えても違和感はまったく無いと言っていい。そう、この2台のデジタルを手にしたことで、僕の中のフィルムとデジタルの境界線はいい意味で曖昧になったというか、気にならなくなった。

フィルムカメラだけに没頭するという道もあったと思うけど、僕はこうしてある意味幸運なデジタル機との出会いに恵まれた。そして、おもしろいことに、この2台のデジタル機を楽しむことでよりカメラへの興味が増し、その後さらにフィルムカメラが好きになって、二眼レフのRolleiflex StandardやGakkenflex、コンパクトのRollei35を手に入れることになる。フィルムのおかげでデジタルが好きになり、デジタルのおかげでさらにフィルムが好きになったんだ。おもしろいよね、ほんとそう思う。

フィルムは近ごろブームとは言われるけど、フィルムはじわじわと販売終了の銘柄が増え、フィルムカメラのほうもついにキヤノンEOS-1vが販売終了でフィルムカメラ販売の80年の幕を下ろすなど、だんだんと楽しめる幅が狭まっていることもまた事実。そんなフィルムからデジタルへ世の中がシフトしているこの真っ只中で、フィルムとデジタルの両方を楽しめる究極のありようが、このデジタル機でフィルムライクな感覚を味わうことかもしれないと僕は最近感じている。

とはいえ、フィルムへの興味は尽きなくてね。あいかわらずフィルムカメラを持ち歩き、フィルム現像ラボとの間を日々往復している。フィルム売り場や現像カウンター、中古カメラ店の店員さんなんかともすっかり馴染みの仲になり、カメラ談義なんかしながら過ごす日々は、とても味わい深くて、僕の日々のエネルギーになっていたりする。カメラと過ごす楽しさでいえば、このフィルムとデジタルが共存する時代がずっと続けばいいのにと心底思う。実はフィルムはこの世から絶対無くならないという確信みたいなものも僕の中には実はあるんだけど、さてどうだろうね。新しいものもいい、古いものもいい、でも新しいものと古いもののハイブリッドな感覚はさらにおもしろい、そんなことを思う2018年のアーリーサマーである。

関連記事