僕の虫眼鏡が帰ってきた。お散歩レンズ AF-S Micro 60/2.8G

Nikon Df, Micro Nikkor 60/2.8G

実は以前、一度手放したレンズなんだけど、なんだろうね、ふとまた手にしたくなって僕の手元に帰ってきた。AF-S Micro Nikkor 60/2.8G ED、ニコンのフルサイズ用マクロ(ニコンはマイクロだね)レンズ、もちろん普通に単焦点レンズとして使える万能レンズだ。

Nikon Df, Micro Nikkor 60/2.8G

あいにくの雨というか、マクロレンズ的にはラッキーな雨というか、久しぶりに60/2.8GをNikon Dfにつけて散歩カメラしてきた。最初は愛犬と出かけたんだけどね、いくらAFといってもこの薄いピントを合わせるのは至難の業でなので、一度帰宅してから一人で再び外へ出てみた。

Nikon Df, Micro Nikkor 60/2.8G

今でこそ街のスナップ写真なんかを撮ってるけど、初めて一眼レフを買った頃は週末に家の近所を散歩がてら撮ることが多かったから、この60/2.8も散歩レンズとして購入したんだよね。その頃の思いや感触が蘇ってきた数十分だった。

Nikon Df, Micro Nikkor 60/2.8G

何を撮るわけでもないんだけどね、こうして散歩の道端のなんてことない写真を撮るのにいいんだよね、マクロレンズは。僕的には虫眼鏡を持ち歩いてあちこち観察しながら歩くのがおもしろいというかね。なにせいつもの散歩道だから、辺りにそれほど驚くような光景があるわけじゃない。でも、つぶさに目を向ければ、小さな世界には四季の変化があったりする。それが垣間見れる楽しさがマクロレンズにはある。

Nikon Df, Micro Nikkor 60/2.8G

撮る姿勢も自ずと低い姿勢になるというか、虫眼鏡を持った少年目線になる。それもまたいい。散歩がてら写真を撮りたいけど、辺りにフォトジェニックな景色もないから…という人はマクロレンズを一本持つと、なんてことないいつもの道でもシャッターを切る楽しみを得られるんじゃないかな。虫眼鏡で見る世界はなかなか劇的だから。

Nikon Df, Micro Nikkor 60/2.8G

この60/2.8はニコンの上位レンズに施されているナノクリスタルレンズであるにもかかわらず値段はリーズナブルで、手ぶれ補正こそ付いていないけどMFに慣れた人ならなんら問題はないと思う。AFも瞬時にピタっと決まるから微調整は手元で前後に動かす感じ。知らず知らずのうちに息を止めて撮ってるから、酸欠にはなるけどね笑。

Nikon Df, Micro Nikkor 60/2.8G

僕はAF単焦点は50/1.8GのSpecial Editionも持ってるけど、どうかしたらこの60/2.8G一本でもいいかもしれないね。他の人のレビューなんかにも書かれてるけど、このレンズはシャープなんだけとカリカリじゃない、いわるゆ空気までも写るというように評価される一本。登場からもう数年経つと思うんだけど、その実力はなかなかのもんだと僕も思う。

Nikon Df, Micro Nikkor 60/2.8G

考えてみると、Dfを手に入れたことで、以前D750時代に持っていたレンズを軒並み買い直してるようなところがある。50/1.8G、70-300VR、標準レンズは24-120/4から24-85VRに変わったけど、60/2.8Gも再び。DfはもともとフィルムニコンのNikon F2で使っているオールドレンズをデジタルでも試したくて購入したんだけど、Dfがデジタル一眼レフカメラとしても優秀だから、こうしてAFレンズも自然とまた揃ってきちゃったんだろうな。

Nikon Df, Micro Nikkor 60/2.8G

カメラもレンズもなんだか増えちゃったなというのが正直なところなんだけど、しばらくはいろいろ使い試してみて、いずれ「これが僕だ」という三台程度のボディと数本のレンズに絞り込めだらなと。以前、僕はいわゆる断捨離っぽく手持ちのカメラたちを一気に手放したことがあるんだけど、今回はもう少しゆっくりじぶんのリズムに合うカメラたちを厳選していけたらいいかなと考えている。

Nikon Df, Micro Nikkor 60/2.8G

というわけで、散歩レンズとして、また常用の単焦点レンズとしてもおすすめのAF-S Micro 60/2.8G、新しいレンズではないけど、一本持っておくにはなかなかいいかなと再確認した感じかな。雨があがったらマジックアワーの時間帯にもまた連れ出してやりたいな。なんてことない道端を虫眼鏡でのぞいては、世界を再発見する、みたいなね。

Nikon DfとLeica M-Pのおかげで、デジタルが身近な存在になった。

Nikon Df, Leica M-P

もっと正確にいうと「デジタルとかフィルムとか気にしなくなった」ということかな。週末もDfとM-Pで近所の散歩道を撮ってたし、平日の今日もM-PにコンパクトはMロッコールをつけて鞄の中に入れている。以前もRICOH GRを鞄の中に入れてたりしたけどコンデジだからね、今のMFカメラを持ち出してるのとは少し感覚が異なる。

フィルムをやってると、どうしてもデジタルのアノ質感が馴染めなくてフィルムカメラ一辺倒になるんだけど、このDfとM-Pがいいのはやはりフィルムカメラライクだということ。Dfには昔のオールドニッコールと呼ばれるレンズたちをつけることができるし、往年のフィルムカメラのように軍艦部にレイアウトされた各種ダイヤルをカチカチ合わせて撮るのは実にレトロ感覚でいい。

M-Pもデジタルであること以外はM3と感覚的には変わらない。こちらも昔のオールドレンズをつけて、絞りやシャッタースピードを合わせて撮る感覚はシンプルで実に気持ちがいい。共に写真の質感までフィルムライクかと言われればそれは違うけど、もともとカメラとかレンズを変えるとそれに合わせて撮り方を変えるのも楽しいのがカメラだったりするから、僕は十分それを楽しめている。

単純に、デジタルも楽しめるとカメラを二倍楽しめるようなところがある。僕の場合だと、ボディのコンパクトさもあるけどM-Pに出会ったことで平日もMFカメラを鞄の中に入れてスナップを撮るようになった。平日の生きてる街を撮るのはなかなか新鮮だという気づきがあったり、カメラはやっぱり持ち歩いてナンボだなと再認識したり、発見が少なくない。物理的にもデジタルなら現像に出す手間もないから、移動のルートもカメラ屋の有無とか気にしなくていい。デジタルの便利さを享受すると、なるほどデジタルもアリだなと素直に思ったりする。

デジタル機は他にもRICOH GR、Fujifilm X-E2、あとNikon D300があるからこれ以上増やす気は無いけど、デジタルのある日常をほんと今、謳歌しているところなのである。機械式カメラのようにずっと直して使い続けるというわけにはいかないだろうけど、それはそれ、今は今。僕はデジタルといい感じで再会できたことに少しばかり感激している。

オールドニッコールから実用望遠レンズまで、Nikon Dfが一台あれば趣味と実益を兼ねて楽しめる。

Nikon Df, Nikkor 70-300VR

考えてみると、Nikon Dfはとても守備範囲の広い一眼レフかもしれない。フィルムカメラ時代のレンズであるオールドニッコールたちを装着してオールドレンズ 遊びを楽しめるのはもちろん、こうして望遠レンズをつければ家族の行事の記録写真にも連れ出せる。カメラ好きのお父さんには「これ一台あれば、趣味と実益を兼ねてカメラを楽しめる」という究極の一台かもしれないからだ。

実際、僕の場合はデジタル一眼レフカメラは、このDf一台だけ。ふだんは趣味用カメラとしてフィルムニコンのレンズを装着してオールドレンズ ライフを楽しんだりしてるけど、その性能はオールドではなく現行機種のフルサイズ一眼レフだから、驚くほど普通に実用カメラとして使い倒せる。僕は28mm、35mm、50mmの単焦点レンズのほかに、標準ズームの24-85VRと望遠ズームの70-300VRを持ってるけど、そうするとDf一台でほぼ何でも撮れてしまうのである。

今時の高性能一眼レフと比べれば、WiFiが無いとか、動画機能がないとか、デュアルスロットルじゃないとか至れり尽くせりではないけど、その必要不可欠な機能のおかげでNikonフルサイズ機の中では最軽量モデルたから、想像以上に軽く取り回しやすい。カメラを頻度高く持ち出すには、この軽さがなんといっても最高のメリットになる。WiFiは、僕の場合はフィルムカメラ同様、別に今すぐ撮影した写真をどうこうしたいというのはないから困らないけど、必要なら別売オプションで安くキットもある。動画はまあ、僕はムービー専用のビデオカメラを使ってるし、その方が動画専用機だから当然使い勝手もいい。多彩な機能をなんでも詰め込んでファットなボディになるより、使えるシーンが多彩なほうが実用上はとても有効なのである。

明日は息子の入学式で、Dfに望遠レンズを装着して出かける予定。こうして眺めてみると、Df×70-300VRの姿もなかなか精悍で悪くない。望遠でしっかり息子の勇姿を撮りつつも、カメラ好きの父としては感度調整ダイヤルをカチカチ回りたりしながらフィルムカメラライクなひとときを楽しめる。まさに一石二鳥のカメラだったりするわけである。一眼レフカメラなんかに凝り始めると、どうしても複数台のボディを所有したりしがちだけど、当然お金も余計にかかる。だったらDfみたいな、遊びから実用までひとつでいけるカメラを一台持つのも、父としてのカメラとしてはコスパも高くてとても納得のいく選択でもある。Dfはとかく懐古主義的なオールドレンズ遊び機と捉えられがちだけど、実は意外とオールマイティが売りの高バランスカメラだと思うんだよなあ。

Nikon F6とNatura1600の春。いいフィルムだったよな。

Nikon F6, 50/1.4D, Natura1600

そういえば3月で出荷終了といわれているFUJIFILMの高感度フィルム Natura1600の写真も記憶としてブログ=インターネットの中に残しておかなきゃなと、写真をアップしてみた。なんだか日に日にこの世から無くなるフィルムのことを書いている気もしてさびしいけど、まあしょうがない。これだけデジタル真っ盛りの時代にまだフィルムで撮れる奇跡に感謝しておきたいと思う。

Nikon F6, 50/1.4D, Natura1600

よく言われることだけど、Natura1600は感度1600の表記ではあるけど400〜800あたりで撮るのが美しい。この桜の写真たちも感度400で撮ったもの。リバーサルフィルムで撮ろうかと迷ったけど、Natura1600最後のシーズンだったこともあり、これで撮ってよかっなと思う。

Nikon F6, 50/1.4D, Natura1600

この描写はやはりデジタルでは出せないんだよね。この繊細な描写。細かさなんて一見デジタルのほうが得意そうだけど、写真の世界にかぎってはアナログのフィルムのほうが優秀だ。これは理屈じゃなくて人間の本能に訴えてくるもの。だから、まだしぶとく多くの人たちがフィルムから離れられない。

Nikon F6, 50/1.4D, Natura1600

カメラがNikon F6なのも僕的には感慨深い。Nikonフィルムフラッグシップ機の最後のモデル。まだ現行モデルとして販売されてるのも凄いけど、たぶん製造は終わってるんじゃないかな。さすがにフィルムカメラを新品で買う人なんてもういない。いつまでNikon社が修理を受け付けてくれるかも分からないけど、僕はここぞという気分の時はF6で撮ってるから、せめてF6といずれかのフィルムは可能なかぎり生き残ってほしい。

Nikon F6, 50/1.4D, Natura1600

ほんと資産家だったらフィルムメーカーを立ち上げたいくらいだよ笑。でも世の中のフィルムユーザーたちがお金を出し合ったら、なんかフィルムメーカー作れそうな気がしたのは夢物語すぎるだろうか。昨日も少し書いたけど、ライカ社は何かやってくれるんじゃないかと思ってるんだけどね、密かに。というわけで僕の在庫のNatura1600はあと9本。世界の片隅で暮らすアマチュアカメラ愛好家だけど、ネットの片隅でNatura1600の軌跡を残すよ、ひっそりとね。

平日はレンジファインダー、週末は一眼レフ。

Nikon F2, Nikon FE

前にも同じようなニュアンスのことを書いたかもしれないけど、もう一度おさらいとして。ここのところレンジファインダー機やミラーレス機を増やしてしまったんで、これはひょっとして頻度として使いきれないものもか出てくるかなと思ってたんだけど、今のところ上手く使い回しができている。

というのも、平日にカメラを持ち出すことが増えたことが大きい。これまでの僕は、平日はコンパクトカメラ(RICOH GRかKonica C35)を持ち出すことがほとんとで、一眼レフやレンジファインダーといったいわゆる本格的カメラは週末だけしか楽しむことができていなかった。もちろん、コンパクトで平日撮るのもおもしろかったんだけど、やっばりマニュアルライクに撮る本格的カメラを操ることが僕にとってのいちばんの楽しみ。とはいえ、本格的カメラを平日に持ち出すイメージはちょっとわきづらい。そんな少し悩める状況だった僕の日常を変えてくれたのがバルナックライカだった。

バルナックライカの中でも板金ライカと呼ばれてひと回り小さなLeica IIIaを手に入れてからというもの、すっかり平日にレンジファインダー機を鞄に入れることが習慣になった。それまで週末用カメラだったM3もスナップシューターとして再評価できたし、それらがきっかけでデジタルライカやオールドレンズ用ミラーレス機も新たに手に入れることになった。

平日はもっぱらレンジファインダー機でストリートをスナップするのが日常になった。オールドレンズをつけて街を撮る感覚は、なにか時空を超えて世界を見つめてる気がして、とてもおもしろい。その日の気分やシチュエーションによって数台のスナップシューターたちを持ち替えて仕事の行き帰りの時間をささやかに楽しんでいる。

平日がそんな速写的な分、週末はゆっくりじっくり撮りたいと思うのも、あらためて再認識した。そうなると週末は一眼レフがいい。一眼レフにオールドレンズやAFレンズ、望遠レンズなんかを付け替えては、散歩しながら道端のなんてことない日常を撮る。平日のレンジファインダーとは異なる、もうひとつのカメラの醍醐味だ。自然と身につき始めたこのカメラの使い分けだけど、今のところとてもしっくりきている。

ただひとつ気がかりなのは、コンパクト二台の使用頻度が減ったこと。RICOH GRとKonica C35のことなんだけど、今の僕はマニュアルライクに撮ることが楽しいから、ほぼオートで撮れてしまうこの二台のコンパクトは、どうしても後回しになってしまう。あと、APS-CデジイチのNikon D300もかな。望遠用にしていたんだけど、Df用にフルサイズ用望遠レンズを買い足したから、D300もどうしても出番が減っている。このまま使いきれない日々が続くようなら、この3台は潔く手放すことも検討しなくちゃいけない。カメラやレンズは使ってあげないとメンテナンスにならないからね。

とはいえ、今のところはまだ様子見の状況。気分転換という意味でもカメラやレンズが複数台あることは楽しかったりもするから、このまましばらくカメラを毎日自然体で使い回してみて、じぶんにもカメラにも幸福な選択をしたいなと考えている。僕なんかよりも数倍、いや桁が違うくらいの機材を保有するカメラクラスタの人たちがいるけど、どうしてるんだろうな、その満遍なく機材を愛する使い回し方。そんなことを考えながら、今夕の散歩カメラと明日のスナップカメラを吟味しているところである。

2018年春。梅とNikon DfとDレンズ。

Nikon Df, Ai AF 50/1.4D

今朝はオフなこともあり、愛犬との散歩にカメラを持ち出した。チョイスしたのは、Nikon Dfと片手で撮れるAFニッコール。ただし、いつもと少し違うのは、AFでも現行Gレンズではなく、ひとつ前の型であるDレンズ、Ai AF 50/1.4Dを連れ出したこと。

元々、この50/1.4Dはフィルム機であるNikon F6の常用レンズとして購入したもの。DレンズはAFであるものの、絞り輪がついているからNikon F2などマニュアルボディにも使えること、またSS1/8000まであるF6なら明るいレンズも使えると思い手に入れたものだ。

Nikon Df, Ai AF 50/1.4D

うちの愛犬は一歳になるけど、そのやんちゃぶりは一向に衰えず、彼と散歩するとなるとカメラは片手で撮らないと散歩もままならない。いつもはAF-S 50/1.8G Special Editionをつけることが多いけど、できればオールドニッコールをつけて撮りたいという気持ちがある。そんな時にDレンズはAFなんだけど味のある描写ということで、なかなかおもしろいレンズだ。

Nikon Df, Ai AF 50/1.4D

開放付近はなかなか暴れん坊のボケ具合で繊細とはいえないけど、たまにDレンズの味を堪能したくなる。フィルムだとまさに暴れん坊ぶりが豪快だけど、デジタルで撮ると少し抑えが効いてほどよいバランスのレンズになる。

Nikon Df, Ai AF 50/1.4D

絞れば絞ったで、キリッとシャープな描写に変身する。明るいレンズとはいえ、日中の晴天の撮影となると少し絞り目で撮ることになるから、50/1.4Dも少し絞ることを前提に設計されてるのかな。僕はレンズの癖を楽しみたいから、なるべく開放付近で撮りたいと思うんだけど、50/1.4Dは少し絞ることを前提に設計されてるのかな。少し絞るだけで実にほどよいオールド感の写真が撮れる気がする。

Nikon Df, Ai AF 50/1.4D

梅を撮ろうというのもあり、今回はほとんどカラーで撮った。カラーで撮ると50/1.4DはGレンズより少しビビッドに振れる気がする。現行Gレンズだともう少しマイルドになる気がするから、やはりそこは少し古めのレンズらしい表現なのかもしれない。

Nikon Df, Ai AF 50/1.4D

梅は桜より枝っぷりが元気だから、ボケの個性や色の盛り加減が似合うのかもしれない。桜だともう少し可憐さを撮りたいところがあるから、その時は現行Gレンズで撮ったほうが似合いそうな気はするけど、レンズの個性を楽しみたいなら、癖のあるDレンズはおすすめだし、何より価格も安い。オールドレンズとも言い難いし、現行レンズほど緻密でもない。でも、気分で撮るなら実に退屈しないレンズだと思う。フィルムカメラにも使えるし、できれば一本持っておきたい、そんなフィルム⇄デジタル両方使える万能単焦点レンズだ。

息子専用レンズ 70-300VRは、父にもなかなかいい遊び相手だった。

Nikon Df, 70-300VR

息子の卒業式が近づいてきて、ひとつの問題が僕の中で浮上した。高感度で撮れる望遠システムを持っていないということだ。僕の所有するカメラで望遠機材といえば、APS-CのNikon D300とDXレンズの18-200VR。日中の運動会なんかはこのシステムで全然OKなんだけど、屋内となると感度性能が古いD300では三脚なしの手持ち撮影だとさすがに心もとない。どうしようかと。

最初は、現行モデルのフルサイズFX機Nikon DfにDXレンズを無理やり装着しようかとも思ったけど、これはネットで調べるとできるにはできるけど、画素数が落ちたり四隅が切れたりとあまり心地いい感じではない。んー、でも年に数えるほどしか出番がないであろう機会のために、フルサイズ用の望遠レンズを購入するのもどこかもったいないなあと、少し頭を悩ませていた。で、なにげにその悩みみたいなものをTwitterに投げかけてみたら、ある人が過去のご自分のエピソードを添えて、やはり一本望遠レンズがあったほうが後々後悔しないかなと声をかけてくださった。そう、家族の思い出を残すという心待ちにおいてのアドバイス。

これで、気持ちがすーっと整理できた。じぶんのためのレンズじゃなくて、息子専用のレンズと思えば出費も痛くない。というか、近ごろはいつもじぶんのためにばかりに機材に投資してるけど、家族のために機材に投資しようという原点に帰ったというかね。僕がいちばん最初に一眼レフを買った時も、幼かった息子の姿を写真に収めたいと思ってカメラを始めたから。そんな息子も大きくなり、今ではカメラは父の遊び相手になっていたんだけど、写真の本質の「記録する」という原点に立ち返ったんだよね、ふとね。

Nikon Df, 70-300VR

で、僕のもとに70-300VRが帰ってきた。明るいレンズではないけど、高感度性能のボディとの組み合わせであれば十分使えるのは、以前所有していたD750で実証済みだ。ただ、長いなあと思った笑、Dfに装着するとなおさらね。

Nikon Df, 70-300VR

卒業式までに望遠レンズの勘を取り戻さなきゃと、早速試し撮りに連れ出してみた。望遠自体はD300でたまに撮ってるからそれほど変化はないんだけど、70-300VRの感触は懐かしかった。手触り、そして中望遠から始まるファインダーの中の世界。撮り始めてすぐに、あ、いいなと思った。

Nikon Df, 70-300VR

僕が近ごろ使っているカメラはどれも手ぶれ補正なんか付いていないから、VRの効き目は僕には強力だ笑。オートフォーカスでヒュンヒュン撮れる感覚も、さすが、これならシャッターチャンスを逃さないと妙に感心して試し撮りしてた。

Nikon Df, 70-300VR

もちろん、中望遠レンズとしても絞って撮るからなかなかの撮れ具合。もっと高性能な望遠レンズは世の中にあるけど、僕のカメラライフでいえば望遠は極たまに出番がやってくる機材だから、70-300VRは申し分ない最高の助っ人だ。

Nikon Df, 70-300VR

久しぶりに上空を飛ぶ飛行機も捕まえられたりして、なんだ、息子専用レンズと言いながら、父もけっこう喜んでるじゃん!と笑。そう、カメラやレンズはやれ機能がどうとか材質がどうとか言うけど、そんなことよりもじぶんが心地よく撮れればそれでいいの、いやほんとに。僕はそう思って機材と付き合ってる。

Nikon Df, 70-300VR

そういえば昨日は、この70-300VRを買いに行ったついでに、Leica用にM-Rokkor 28/2.8とNatura1600 10本パックを購入した(じぶんのためにもしっかり投資してしまってた)。M-Rokkorも手頃な値段だったし、たまに広角を撮るなら当時エルマリートを凌ぐと言われたその写りはいろんな妄想もしながら楽しめる。フィルムカメラ同様、機材はそれほどお金をかけずに楽しんだほうが、なんというか「勝った!」って気がするよね笑。最高のゲーム(遊び)だからね。

というわけで、なんだかんだで父も喜んでいる70-300VRとの再会。久しぶりに、いい買い物したなっていう感覚がある。出費というよりは、思い出への投資。週末はこうしてじっくり一眼レフで楽しむのもやっぱいいいいなと再確認もしたり。平日はライカたちでスナップ、週末は一眼レフで自然とたわむれる。少しまた方向性が見えてきた。

ダイヤルをカチカチ動かしてマニュアルで撮る愉しみ、Nikon Dfというチョイス。

Nikon Df, 50/1.8G Special Edition

今朝はNikon Dfのことを考えたり散歩に連れ出したりしたから、少しDfのことについて触れておこうかなと。見た目はご覧の通りフィルムカメラ。でも、現行カタログモデル、フルサイズFXフォーマットのデジタル一眼レフカメラなのである。

フィルムニコンの人気モデルNikon FM/FEシリーズを使っている人は分かると思うけど、上面の軍艦部といわれる各種ダイヤルの配置や趣はFM2やFEとほぼ同じで、Dfがかつてのフィルムニコンの人たちへ向けたオマージュモデルであることがよく分かる。

左にあるのは露出ダイヤル。僕はフィルムと同様、100か400、最大でも1600までしか使わないけど、Dfは感度12800まで目盛りがふられている。その右に目を移すとシャッタースピードダイヤルがある。DfはSS1/4000までと現行モデルとしては性能的には控えめだけど、このSSをダイヤルで合わせる仕様はなかなか僕をソノ気にさせてくれる。根元には連写モードなどの切り替えセレクターがついている。

その右隣前部に配置されているのがシャッターボタン。で、シャッター巻き上げレバーが無い代わりに、その部分には絞り優先モードやマニュアルモードなど撮影モードを切り替えるつまみがある。その下にはいかにもDfらしく控えめな小型液晶モニターがある。フィルムカメラをやる人なら、そろそろ触りたくなってきたでしょ。そう、Dfは単なるレトロデザインのカメラじゃなくて、かなり綿密に当時のMFフィルムニコン機を再現、復刻したモデルなのである。

世の中が最新の話題モデルD850の登場にわいてる中、D850には目もくれず僕はこのDfを注文した笑。じぶんでも時流にのってないなあと少し笑ったけど、そもそも僕がDfにたどり着いたのは最新のデジタル一眼レフが欲しかったんじゃなくて、MFフィルムニコンのような気分でデジタルでも撮りたかっただけだから、じぶんの中では他に比較対象はなかった。

実際、Nikon FEやNikon F2で使っていたAiニッコールやAutoニッコールといったオールドレンズがそのまま使えるのはレンズ資産の活用的にも有効だったし、露出を考えながらマニュアルで絞りやシャッタースピードをカチカチダイヤル操作して撮る一連の動作は、一枚一枚をゆっくり撮るフィルムカメラと同じテンポで、実に感慨深かった。あ、このカチカチと気持ちいい手ごたえで決まるダイヤルの質感もまたなかなかのもの。製作者たちの「細部までこだわってるな」というのが伝わってくるんだよね。

その後、愛犬の散歩なんかにも片手で軽快に撮影できるよう、AFの50/1.8Gやズーム24-85VRを買い足したけど、撮影していて気持ちいいのはやっぱりMFオールドレンズで、僕は28mm、35mm、50mm、43-86mmをつけてマニュアルライクな操作感を楽しんでいる。

Dfはニコンフルサイズ機の中で最軽量モデルで、その分動画機能が省かれたり、WiFiが未搭載だったり、フル装備の万能カメラではないけど、考えようによっては往年のフィルムカメラのようなマニュアル操作の撮影から、普通に完全オート撮影までできる「これ一台あればほぼOK」という汎用性に富んだフルサイズ一眼レフともいえるわけで、意外と誰にでもオススメできる一台かもしれない。

発売から今年で四年になるのかな?。そろそろ後継機が欲しいという声もよく聞くけど、僕は後継機は出ないんじゃないかと思ってる。僕なんかは誰にでも使えるモデルだと思うけど、世の中的には特殊なジャンルのカメラという印象の持たれ方もあり、それほどたくさんの量が売れるモデルじゃない。だから、さすがに後継機は無いだろうなと。後継機を期待する声には、今の少し太めと言われるボディをもっと薄くコンパクトにして、それこそFM2やFEなみのコンパクトさで登場させて欲しいというものがほとんどだけど、僕は言うほど気にならない。いつまでも現行モデルでいてくれたほうが修理の面でもありがたかったりするしね。

というわけで、きょうはNikon Dfの話。まだDfの実機に触ったことがない人は、ぜひ一度お店で触ってほしい。僕が購入した時も販売品ではなかったけど触れる展示品があったから、それでカチカチの感触とか確かめて注文を決意した。それに、今なら少し安くなった中古モデルもあるから、実際に使用感を確かめて購入することができる。あ、いつのまにか購入をすすめちゃってるな笑。でも、デジイチはこれ一台でほんとOKだと思うから、そう考えるとずいぶんお得なチョイスかもしれないよ。

初めてのlomography100、僕は一発でトリコになった。

Nikon F6, 50/1.4D, lomography100

さっきTwitterである人が教えてくれたように、lomographyのフィルムは特に青が美しい。ちょっとハッとする色味というか、僕はもう一発でヤラれた。なんで今まで使ってこなかったんだろうと思ったくらいだから。

Nikon F6, 50/1.4D, lomography100

僕がふだんよく使うフィルムはこれまではFuji業務用100が多かった。安いというのもあるけど、フィルムを始めた時から使い慣れていることもあって今ではその風合いまても大好きなフィルムになった。それゆえにあまり他のフィルムに浮気することはなかったんだけど、どうだろう、浮気ところか、lomography100は本命を奪っていくかもしれない。

Nikon F6, 50/1.4D, lomography100

業務用100が乾いた風合いの素晴らしさだとすれば、lomography100はもっと潤いとか湿りっけの方向に振った気持ちよさといえばらいいだろうか。リバーサルフィルムの湿度ともまた違う、それはlomography100ならではの微妙な描写。僕はこれ、かなり素敵だなあと思った。

Nikon F6, 50/1.4D, lomography100

とてもエモーショナルな描写なんだよね、僕には。実際に目の前にある絵に、音とか手触りとか空気の湿り気とかまで付加された世界。そういう意味では実像に多少着色されてるかもしれないけど、五感で感じる光景としてはこのエモーショナルな絵の方がむしろ近い。僕はそんな風に感じた。

Nikon F6, 50/1.4D, lomography100

実はこのlomography100の描写がとても気に入って、きょう感度400のlomography400も購入した。これまで400はFuji PRO400hが多かったんだけど、400もまたlomographyにハートを撃ち抜かれるかもしれない。そんな予感がプンプンするのである。

Nikon F6, 50/1.4D, lomography100

今回の写真たちは冬色の青たちだけど、夏に撮ったらどんな青を見せてくれるんだろうかと、また興味津々だ。風が写り込むんじゃないか、そんな気さえする。やっぱりフィルムはいいね、人間らしさがある。デジタルの進歩はとんでもない高度なものがあるけど、僕はこの人間らしいフィルムの描写がとても好きだ。

Nikon F6, 50/1.4D, lomography100

つぎはぜひ、機械式のライカに詰めてみたいな。そうそう、感度400のlomography400を購入したのは、ふだんの平日のスナップカメラをしばらくLeica IIIaにしてみようと思って、それ用に400を手に入れたところがあるんだ。新しいカメラもワクワクするけど、新しいフィルムというのも相当ワクワクする。

Nikon F6, 50/1.4D, lomography100

こうして撮った写真を眺めてると、僕にしては珍しく横位置の写真ばかりだ。たまたまかなあ、それともこの時に何かそういう目線になる意識にあったのかな。何はともあれ、僕はきょうからこのlomographyというフィルムを愛するモノたちのリストに加えたいと思う。それもかなりトップランクの愛するモノに。直感だけど、僕の直感は大抵当たるので。

フィルムの不安定さに人は惹かれる。人間らしさという点において。

Nikon F2, Auto50/1.4, Fuji業務用100

精巧で整った写真を撮る、もしくは頭の中にイメージした絵に近い写真を撮る、その信頼性においてはデジカメで撮るほうが優れているのだろうし、何よりスピーディだ。でも、人はフィルムに惹かれる。デジカメで撮る人の多くもどこか心の奥底でフィルム写真へのオマージュみたいなものを感じる。そこにはたぶん、想像通りにいかない不安定さみたいなものを感じ、そのアンコートロラブルな世界にどこか惹かれまくるんじゃないだろうか。僕はそうだ。色も、光の現れ方も、周辺減光も、ピントも、すべては現像があがってくるまでわからない。頭では仕上がりを想像して撮るものの、そんなものは人間を相手にしているようでまるで反応は予測できない。ちっとも思い通りにならない恋愛みたいなものと同じだろうか。被写体の動きさえも思い通りにいかないのに、その写りまでも思い通りにならない、このフィルムの世界。正確さと信頼性が求められるこの時代にあって、すごいことだよね。人はバランスのとれたものに安心するけど、無性に惹かれるのはアンバランスなもののほう。どっちがいいのか。どちらかでないといけないのか。どっちも持ち備えるのがいいのか。答えの出ない人生の難題である。