ロードバイク

我慢できず小雨のライド。より無心になることがわかった。Specialized Roubaix SL4 Sports

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予報も実際の空もロードに乗るには適さない雨雲の立ちこめる土曜日の朝だったのだけど、一週間ひたすらロードバイクに乗りたくてたまらない気持ちで迎えた週末だったから、雨よ降らないでおくれと祈りながら家を出る。と、5分も走らないうちにサングラスに雨粒が。まいったなと思いつつも、はやる気持ちを抑えることはもはやむずかしく、そのまま川沿いの道へと向かった。でも、どうやら今日の僕にはロードバイクの神様はあまり微笑んでくれず、外に出ていた大半は高架下や建物の屋根下で雨宿りとなった。もう七月前だからウィンドブレーカーも持ってなくて多少凍えながらひたすら雨雲の行方を見守るんだけど、まあなかなか去ってくれそうな気配はない。こうなると、もうあきらめの心になるというか、雨雲のゆっくりとした動きと地面に跳ねる雨粒を見ながら少し昔の事なんかを思い出す。子どもの頃の友達との微妙な関係やその苦い思い出のこと、オヤジが意外と車好きというかけっこうカッコを気にしていたよなと息子として少し誇らしく思えたこと、なぜか昔のことを思い出す。雨とはそういうところがある。一時間ほど待ってたんじゃないかな、小雨になるまで。ものすごく長く感じた、数時間待ってたような。ロードバイクを雨の中はできれば走らせたくない。機械だからやっぱり水には強くない。でも、この雨は小雨になったとはいえ完全にやむ気配はない。行くか、と多少のレインライドを覚悟して、重いペダルを漕ぎ始める。寒いし、目の前は水滴がたれるし、もうワープして家に帰りたい気持ちで走りを再開したんだけど、数分も走るとからだは意外と喜び始める。そうこうしていたら、いつもよりスピードを出して夢中で走ってた。雨の中のライドはもう景色なんか楽しんでるような余裕はないから、むしろ走ることに集中する。いや、正確に言うと走ることさえ楽しんでいる余裕もなく、ただひたすら少しでも早く目的地へ走らせ、この雨からじぶんとロードバイクを逃がしてやりたい、そのことしか頭にはない。これが本当の無心ってやつかもしれない。隣を走り抜ける車は雨にも濡れず穏やかな車内なんだろうなとか多少怒りがわいてきたり、突如として現れる水たまりにブツブツ文句を言ってまるでMTBのようになかばあきらめの突っ込みを見せたり、まあ初めての雨のライドは喜怒哀楽にとんだひとときとなった。それでもあまり疲労を感じなかったのはエンデュランスロードのおかげだろうし、いつもより雨は僕を無心にするということもわかり、まあじぶんを納得させながら家に着く。25kmくらいの少々短めのライドだったけど、時間はすっかり夕方近くになっていた。冷静に考えればなんとも待ち時間の多い一日になったけど、からだはそれなりに喜んでいる。これがやっぱりロードバイクなんだよな。明日は晴れるかな。取り戻したいな、今日の待ち時間分も。

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