Leica IIIa

一度は手にしたIIIfだったけど、土壇場でIIIaにチェンジ。僕の初めてのバルナックライカ。

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Leica IIIa, Elmar 50/3.5

ちょっとTwitterでは書ききれなかったので、ブログのほうに綴っておこうかなと。そう、記事タイトルにある通り、僕はつい二日前にLeica IIIfを購入したんだけど、今日同じ店を訪れてIIIfをIIIaに交換してもらったのである。

そもそも今日その中古カメラ店を訪れた理由は、取り寄せ注文をしていたバルナック用のLマウントレンズ、エルマー50/3.5を受け取りに行くことだった。で、せっかく行くのなら先に買っておいたボディIIIfも持って行こうと思い、エルマーを装着したついでに店員さんにIIIfの調子をもう一度見てもらったのである。

というのも、IIIfを購入してからしばらく家で空シャッターを切っていたんだけど、SS 1/1000がたまにシャッターが引っかかる挙動があって、なんか心の中でどこか気になっていたんだよね。1/1000以外もシャッターは切れるんだけどどこか動きが頼りないというか、もうそこは直感なんだけど「どこか元気がない感じ」を受けていた。1951年のカメラだからそんなもんかなとも思ってたんだけど、やはり気になるから店員さんに相談して、もう一度IIIfのシャッターまわりを見てもらったんだ。店員さんは快くIIIfのシャッターを切っては症状を確認してくれてたんだけど、やっぱり何度か引っかかる挙動が出て、修理店にも電話してくれて症状を問い合わせてもらったりした結果、カメラ内部で何かが経年劣化で固まってるか、微細なフィルムかすか何かが引っかかっている可能性があるから一度修理店でバラして診てみましょうか、という話になった。

修理に出すと二、三週間はかかるとのことで、せっかくレンズは揃ったんだけど、今度はボディをしばらく待つことになる。まいったな、と思ってた時に、視界にこのIIIaが入ったんだよね。一昨日、実は最初に目をつけたのはこのIIIaだった。だけど、その時は数台のバルナックの中から店員さんにおすすめの品をョイスしてもらったこともあり、IIIaについてはじぶんの手でしっかり動作確認はしていなかった。でも、なんか気になる。他のバルナックIIIfやIIIgとはひと味違う、どこか凛とした佇まいのボディに惹かれ、「ちなみにこのIIIaの調子が良ければ、IIIfと交換も可能ですか?」と聞いてみたら、もちろんOKですと。じゃあということで、ショーケースから出してもらって、今度はじぶんの目で可能な限りIIIaを確かめてみた。

すると、まず何よりシャッターの挙動が元気というかキレがある。ん、これが本来のバルナックの挙動なのかなと瞬間的に思った。なんというかライカらしい質といえばいいのかな。そしてファインダーをのぞいてみると、これもIIIf並みに十分綺麗。二重像を見る窓はIIIfより古いカメラだけに少し暗く感じだけど、二重像合わせはしっかり確認できる。おや、なんかIIIfよりいいんじゃないかと。

あとはもう、じぶんの直感を信じるだけだった。修理すればしっかりコンディションを取り戻すかもしれないIIIfと、いま目の前にある想像以上に元気な様子のIIIa。僕が選んだのは後者だった。そもそも一昨日、最初に目にとまったIIIaの小ぶりなシルエットにもかかわらず他のバルナックより存在感を放つオーラのようなもの。そして、M3に通じるそのしっかりとした質感に、これでいこうと。

IIIfよりは多少キズがあったり、グッタペルカが少し色褪せたりもしてるけと、それがまた勲章のようで実にかっこいい。調べてみると僕のIIIaは1931年製で今年で79歳なんだよね。いい歳のとり方をした初老の紳士というか、いや、むしろアヴァンギャルドというか、男ならちょっとシビれるオーラを持ち備えている。この土壇場でIIIaにしたことが吉と出るか凶と出るかは、試し撮りを続けてみるまで分からない。でも、僕は所有するバルナックとしてコイツを選んだ。直感を信じて。

あと、IIIaと一緒に連れて帰ったエルマー50/3.5だけど、これもまたシビれる佇まいで、ほんと参った笑。IIIaに装着したフォルムはもう神々しいとしか言いようがない。エルマーもまた試し撮りしてみないと何とも言えないんだけど、現時点ではライカ社に敬意を表すしかないレベルの素晴らしさを感じる。少しクモリはあるようだけど、僕にはよく分からない笑。そう、もうボディもレンズも決めたから、あとはつべこべ言わずに撮るしかない。話は撮ってから。というわけて、僕の手元に、やっとやってきた。ようこそ、マイバルナック&マイエルマー。

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