Leica M3

フィルムを始めてから、まなざしが変わりつつあるじぶん。

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フィルムというのは何なんだろうね。デジタルとは異なる、写真を記録する方法なんだろうけど、そういうことでは片付けられないほどの厚みとか深さがある、僕にはそれくらい大きな変化をもたらしている。

恥ずかしながら露出という写真の基本的なことも今更ながら理解し始めたところだし、機械式カメラに触れることで本当の意味で絞りやシャッタースピード、距離計なんかの存在というかカメラの基本的な構造がわかり始めた。そうすると、その構造の違いでカメラを撮り比べてみたいと感じたりね。その機能の差がボディデザインに反映されていて、まさに機能美ってこういうことだよなと感心したり。

レンズもそうかな。フィルムの感度によって絞り値を気にしたり、逆に昼間の広角スナップなら明るいレンズより軽いレンズのほうがいいなとか、デジイチ時代にはまったく考えなかったような”写真を撮る基本的な構造”みたいなものを考えながらレンズを見るようになった。いずれ望遠は気になるかもしれないけど、今は基本に立ち返って35mmと50mmという構図の世界をしっかり突き詰めたいなと思ったりしている。

それと、写真を見る目も変わったかなと思う。いいなと思う写真の種類、好みが変わったというか。じぶんでもまだはっきりとはしないんだけど、昔の偉大なカメラマンたちの写真を見るようになったし、TwitterやInstagramに流れてくる写真を見ていいね!と思う写真の気配も変わった。つまり、カメラも写真も今一度ふりだしに戻って走り始めた、そういう気分なんだ。このブログを始めた頃はデジイチのNikon D750やコンデジNikon Coolpix P900なんかも使っていたから、撮っていた写真も考え方も今とは少し異なるけど、そういうじぶんの変換も振り返ることができる場所として、こうしてブログを書き続けるのはいいなとも思い始めている。

フィルムで撮るということは、カメラの歴史の中に身を置くということ。見るものも変わるし、耳にする話も変わる。そして、カメラや写真がどんな風に人々と生きてきたかということを自然と考えさせられる。その長く、深く、広いプロセスを体感することこそがフィルムカメラで写真を撮る醍醐味かもしれないね。

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