日記のようなもの

カラーフィルムを発明した人は、最初の一枚を見た時、泣いただろうな。

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街を歩くと紅葉のまぶしさに吸い寄せられて、自然とカメラを向ける。山奥の色とりどりの紅葉のようにはいかないけど、街中で見る葉の色づきもなかなか見事で美しい。ふだんはモノクロで撮ることが多くても、この季節はカラーでその色彩を記憶したいと本能的に思う。

モノクロフィルムしかなかった時代に、目の前の色のついた光景をそのまま写真に残せたらどれほど素晴らしいだろうと誰かが考えたんだよね。だとしたら、その人はカラーフィルムを完成させて最初の一枚を現像した時はそれはそれは感動しただろうね。いや、きっとあまりの美しさに涙したと思う。

僕が撮るとどこか暗めになってしまうのだけど、それでもモノクロでは言い表せない歓びがこの季節のスナップにはあって、写真欲が体の中からわいてくる。芸術の秋とはよくいったもんだなと。そう考えるとカメラもカラーフィルムも、最初に発明を試みた人は秋の光景を見て着想したんじゃないかな。儲けようとか人々を驚かせようとか思ったんじゃなくて、ただただ目の前のまぶしい色の世界をそのまま記憶できたらどんなに素晴らしいことかと。

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