写真とは

カメラに振り回されない。カメラを振り回す。

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Leica M-P, Summilux 50/1.4

カメラは楽しい。カメラがあると世界の見方が変わるし、行動範囲も広がる。そうすると、また新鮮な発見があったりして、カメラがあることで人生観が変わるなんてこと、けっこうあるんじゃないかと思う。でも、カメラは道具であって目的ではない。カメラやレンズを手にすることがあまりにも大きな存在になってしまうと、道具の先にある本当の目的が少し窮屈なものになる。僕は、カメラは好きだけど、心のどこかで「カメラやレンズなんてなんでもいい」という思いを持っている。それは、結局、写真を撮るのは僕であって、カメラやレンズが写真を撮ってくれるわけじゃないという、道具に寄りかかりすぎないよう、じぶんへの戒めみたいなものでもある。好きなカメラだけに、そのカメラに振り回されたくないという思いみたいなもの。言葉にするのが難しいけど、ニュアンスとしてはそういうところがある。

だから、カメラやレンズを必要以上に奉ったりはしない。ブログを書いている都合上、カメラに対する素直な愛情や、そのカメラがある日常の素晴らしさを書いてはいるけど、それはブログを読んでくれる人へ情報として役に立てたらいいなというものであって、僕自身はカメラとの距離感でいえば、とにかくラフに付き合いたいと思っている。実際、大事にすることよりも、使い倒すことのほうが僕の中では最優先だし、使い倒さないと見えてこない世界と出会うことのほうが、新しいカメラやレンズと出会うことよりも数倍楽しい。

その先に見えるかもしれない新しい世界を妄想したり、空想したりすることこそが、表現する分野のおもしろさであり、好奇心の源泉なんだと思う。たかがカメラだけど、されどカメラ、でもやっぱりつまるところ道具としてのたかがカメラ。それくらいのスタンスでいるほうが、見えてくるものは広く大きい。さて、明日はどんな「その先の世界」を空想しようか。

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