フィルムカメラ

写真を始めるならフィルムカメラからがいい。けっこう本気でそう思ってる。

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Leica M3, Planar 50/2

これからカメラや写真を始めようとする人へ、どんなカメラをおすすめするかと聞かれたら「古いフィルムカメラ」からがいいよ、と言うと思う。え?難しそう、面倒くさそう、というため息が聞こえてきそうだけど、コンデジも、デジイチも経験して、いまフィルムをやってる僕からすると、本当にそう思うのだ。わりと心底。

現在のカメラはハイテク技術満載ではあるけど、露出、いわゆる感度に合わせて絞りやシャッタースピードを調整して写真を撮るという行為においては古き良き時代のカメラが原型で、それを自動化したに過ぎない。つまり、カメラで写真を撮る理屈を学ぶなら、シンプルな古いフィルムカメラのほうが理解が進むんだ。

しかも、フィルムカメラ自体は比較的値段も手頃だ。昔から写真学校の生徒が使ってきたフル機械式カメラのNikon FM2ならボディで3万程度、レンズを合わせても5万もいかない。電池を必要とする電子式シャッターのNikon FEなら2万もあればレンズまで入れてもお釣りがくるんじゃないかな。フィルム代や現像代がかかるとはいえ、最新の程度のいいデジイチやミラーレスを飼おうとするよりはそれでも安いんじゃないかな。

フィルムカメラでカメラや写真の写し出される基本を学べるほかに、なんといってもフィルムカメラで撮る行為は、趣があり、カメラをじぶんで操る楽しみがある。さらにフィルムを交換したり、ラボで現像あがりの写真を手にする行為の感動は、ちょっと言葉で表現するのはむずかしい。それくらい、そこには「やってみないと分からない歓び」があるんだ。そうやってフィルムカメラと写真を撮る歓びの原点みたいなものを体験すると、やがてデジイチやミラーレスを手にした時も楽しみ方の幅が広がるし、きっと写真もスマホカメラとはまったく異なる世界が楽しめると思う。いまカメラを始めようか検討してる人は、もうね、騙されたと思って安いフィルムカメラを買ってください。あ、できればしっかりとメンテナンスの長い付き合いができる中古カメラ店でね。大事なポイントはそこだけ。さ、はじめよう、素晴らしい写真の世界を。

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