フィルムよりデジタルのほうが格段にむずかしい。

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Leica M-P, M-Rokkor 28/2.8

便利さで言えば、フィルムよりデジタルのほうが何かと良いのかな。それはフィルム代もかからないし、現像するの手間もない。何より画期的だったろうと思うのは、撮ったその場で写真が確認できること。それが無理だったフィルム時代の報道写真撮影や学校なんかの集合写真撮影はとんでもなくプレッシャーのかかる仕事だったろうと思う。便利さならデジタルの圧勝かな。

でも、撮れる写真の仕上がり具合でいえば、フィルムの圧勝なんじゃないかと思う。だって、フィルム時代に万人の大衆的カメラだったKonica C35あたりで写真を撮ると、シャッター押すだけなのにとんでもなくいい雰囲気の写真が撮れるからね。つまり誰でもいい雰囲気の写真が撮れてしまうということ。これ、デジタルで考えるとちょっとむずかしい。もちろん被写体や構図がよければスマホカメラだっていい写真が撮れるけど、ふつうの光景を撮ると生々しさがあって記録写真の域を出ない。同じシチュエーションでフィルムで撮ればたぶんそれは「なんか雰囲気あっていい写真だね」と言われるはずだから。

デジタルは撮り手の力量がモロに写真に出てしまうところがある。エフェクトをかけたりレタッチすれば別だけど、撮ったままの写真ではなかなかフィルムのようには雰囲気を醸し出してはくれない。写真加工フィルターのアプリが人気なのは実にうなづける。だから、露出やカメラの基本を学ぶのにフィルムカメラを経験したほうがいいというのもあるけど、そもそもカメラ初心者こそフィルムで撮ったほうがすぐにいい“雰囲気”の写真が撮れるから、カメラ始めるならフィルムで始めたほうが易しいというのはあると思ってる。

逆にいえば、デジタルて撮るならかなり写真について学んでいかないといけない。撮る際のテクニック的なこともそうだし、撮った後の現像的なこともそう。それ以前に撮るロケーションやシチュエーションにも丹念に意識を持っていく必要がある。フィルムとデジタルの両方で撮るようになって、そんなことをほんと思うんだよな。科学的な視点でもなんでもないんで、あくまで個人的な見解ではあるんだけど。写真は便利にはなっていくだろうけど、雰囲気が易しく撮れるようにはなっていくんだろうか。僕はカメラや記憶メディアのそういう部分での進化が気になっている。

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