フィルムで撮ることは、フィルム産業を支えることでもある。

Olympus OM-1N, Zuiko 50/1.4, Fujifilm 業務用100

前提としてはもちろんじぶんが楽しいからフィルムで撮ってるわけだけど、心の中では「こうしてフィルムで撮ることで、フィルム産業を支えるんだ」という気持ちがどこかある。考えてみると、これだけデジタル全盛の世の中で、いまだにフィルムで写真を撮れることは奇跡のようなもので、いまや国内唯一のフィルムメーカー富士フイルムにすれば、いつフィルムの幕を閉じてもおかしくない。企業の利益だけを優先すれば当たり前のことだ。けれど富士フイルムはまだなんとかフィルムを世の中には流通させてくれている。そこにはもうほんと、感謝しかない。

だから僕はフィルムの中でも富士フイルムを使うことを意識している。世界に目を向ければ富士フイルム以外にもまだフィルムを生産して流通してくれているメーカーはあるけど、日本国内にかぎっていえば、富士フイルムがフィルム生産を終了すれば、おそらく現像ラボも含めてさまざまなフィルム産業プレイヤーの人々が同じく幕を下ろしていくだろう。つまり一気にフィルム産業が消滅するんじゃないかと思う。それはほんと悲しいことだし、個人的にも社会的にも何か人生にとても重要なことを失う気さえする。だから僕は富士フイルムを使う。

そして、富士フイルムで撮った写真をこうしてブログやSNSでフィルム名や機材名入りでポストする。ハッシュタグ「#fujifilm」という文言も付けるようにした。僕ごときがこんなことをした程度でフィルム産業の存続にどれほどの影響を与えられるかは分からない。というか冷静に考えれば僕一人じゃ焼け石に水のようなもがきかもしれない。でも仮に僕のような人間が1000人ほどいれば、世の中に少しフィルムの風を吹かせることができるんじゃないかとも思える。それならば、しぶとくやってみようじゃないかと。

フィルムカメラも好きだし、中古カメラ屋も好きだし、フィルムの匂いや形も好きで、現像ラボのお店も好き。故障したカメラを直してくれる職人さんたちも好きだし、フィルムカメラがあることで生き生きと写真を語る人たちも好き。そんなフィルム産業の裾野が無くなってしまうのはあまりに惜しいから、僕はきょうもフィルムカメラて撮り、フィルムの良さみたいなものを一人でも多くの人に語りかける。小さなことだけど、じぶんの中では割と大きな試みで、それはじわりじわりとわずかずつだけど、なにか効いてる手ごたえもある。あまり堅苦しくは考えたくないけど、このフィルム産業を支えるという気概みたいなものは、フィルム撮影を楽しみつつも、常に忘れたくないなと思っている。

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