このヒラヒラと飛ぶ感覚はまさにバルナック。小粋なコンデジ Leica X2。


Leica X2, Elmarit 24/2.8 ASPH.

きのうわが家へやってきたLeica X2。なぜにこのタイミングで手に入れようと思ったのか、ちょっと記憶に残しておきたいと思う。まず何より魅せられたのは、そのフォルムによる存在感。正面から見ても、こうして横目から見ても、やっぱりX2にはライカ最初期のバルナックの香りがプンプン漂う。

それは、やはりM型ライカとは異なる世界観だ。M型ライカの真骨頂はなんといってもあの超工芸品を思わせるファインダー。あのファインダーがあるゆえに、速写しつつもどこか精密に写真を紡ぎ出す技術のようなものを感じる。それに対してバルナックはまるで別物のライカのようにライトな方向へ振れる。とにかく軽量で持ち出そうとする気分が湧いてくるし、スナップする時も意識としてはノーファインダーに近い。そんなバルナックのアノ感覚を僕はデジタルにも持ち込みたかった。

季節が夏へ移行したことも僕の中では大きかった。だんだんと暑さが増していく中で、スナップして歩くにはできるだけ軽いカメラがいい。顔から汗が滴り落ちることなんかも考えると、夏場はずしりとくるLeica M-P typ240より、もう少しライトで動きやすい、そう、フィルムカメラでいえばバルナックのようなカメラがあるといいなと考えたんだ。

Leica X2, Elmarit 24/2.8 ASPH.

実際、手に持った時のX2は見た目以上にバルナックそのものだった。手が覚えている皮膚感覚的なサイズ感が、瞬時にバルナックを思い出させるのである。それくらいこのX2にはバルナックの意思みたいなものが込められている気がする。リアルな寸法でいえば高さと厚みはまさにバルナック、横の長さでいえばバルナック より小さなことに二つを並べてみて驚かされた。

外はあいにくの台風模様なんで、まだ試し撮りは今朝の散歩の際にほんのわずかだけ。だから、撮れた写真についてはまたおいおいアップしていこうと思うけど、撮影フィーリングに関していえば、バルナック的デジタルの風貌は期待を裏切らない。首から下げて歩く時の、その圧倒的な軽さによるヒラヒラと撮り歩く感覚は実に軽快で気持ちいい。僕はひとまず外付けファインダーは装着していないけど、それゆえにこのコンパクトさはとんでもなく正義だと思う。

液晶モニターを見ながら撮るのはGR以来だけど、GRがほとんどプログラムモードで撮っていたことを考えると、X2はプログラムモードでも撮れるのはもちろん、軍艦部に配置されたダイヤルで絞りとシャッタースピードを軽快に操作してスナップすることも可能。そうすると、まさに液晶モニターはあのバルナックの少々見えづらいファインダーをちらっと確認程度にしかのぞかない撮影スタイルに近い。それもまたバルナック的かもと僕は思った。

Leica X2, Elmarit 24/2.8 ASPH.

あと、おもしろいなと思ったのは、FUJIFILM機でいうところのフィルムシミュレーションのような撮影ポジション機能名が、X2では「フィルム設定」となっていること。フィルム「的」ではなくて、ストレートに「フィルム(そのもの)設定」となっていることは、ライカ社がデジタルに求める写真の仕上がりを物語っているし、それだけJPEG撮って出しの描写に自信を持っている証だと思う。そういう意味でも、このカメラは限りなくバルナックなんだ。

もう5年以上前に登場したカメラだから、日進月歩のデジカメの機能や性能面でいえば古めかしいところもあるX2だけど、それでもこうして手にしてみると存在感そのものはまったく古さを感じさせないのも、いかにもバルナック的。あとは、その写りを僕がこれから大量に撮りためて磨いていくのみ。間違いなく言えるのは、この夏のスナップがフィルム同様、デジタルもかなり軽快になるということだ。夏用ライカ、それが僕にとってのX2なんだ。


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