ここぞという時のリバーサルフィルム、FUJICHROME Velvia50。

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Nikon F6, AF-S 24-85 f/3.5-4.5 ED VR, Velvia50

先日の記事でリバーサルフィルム3種類を撮り比べたことを書いたんだけど、今回はその中のひとつ「Velvia50」について。

そもそもリバーサルフィルム自体がまだ2度目の体験なのに、感度50のフィルムなんて初めてだ。その得体の知れなさが、他の2つのリバーサルフィルムVelvia100とProvia100Fとの向き合いなどとは根底から異なる。それでもトライできたのは、カメラが正確と言われる内蔵露出計を積み、しかもAF/AEで撮れるNikon F6だったからだろう。

撮影の目的地に到着した時には辺りは秋晴れの快晴で、この光の下なら感度50はハマるんじゃないかという漠然とした思いはあった。レンズは手に入れたばかりのAF標準ズーム、AF-S 24-85mm f/3.5-4.5 ED VR。いくつかの撮影条件の中でも、この初めてのフィルム感度と、初めてのレンズに挑戦ということもあって、やけに興奮というか緊張していたのを思い出す。そして、AF/AEの恩恵にあずかり、とにかく撮りたいものを見てシャッターを切ることだけに集中した。

そうして現像からあがってきたVelvia50の写真たちは、ひたすら神々しく見えたなあ。感度100のフィルムが基本だとするならば、この感度50のリバーサルフィルムがとらえる絵は実に妖艶だ。ちゃんと綺麗に撮れることなんかには目もくれず、いい意味で揺れる。不安定さみたいなものを楽しんでるかのような移ろいがこのフィルムにはある気がした。人間とは不思議魔なもので、正しく安定感のあるものに安心する一方で、その想定内の世界にはどこか満足できず、あえて不確かなものを味わおうとする。Velvia50とはフィルムの世界の中でまさにそうしたら存在なんじゃないかと思った。

この写真なんか見ても、果たしてこれがいい写真なのかどうかは分からない。でも、じぶんではなんか不思議なパワーみたいなものを感じるし、その描写はとても特徴的だ。このVelvia50に比べたらあのVelvia100がとてもベーシックなフィルムに思えるわけだから、それもけっこう凄いことだなと。色ののり方としてはいかにもVelviaっぽいともいえるけど、その写真が封じ込めた光と影の綿密な有り様は、この地球の意外な一面を見せてくれるような気もして、なんかドキドキするんだな。林の中の暗がりに行きカメラを構えてみると、感度50はさらに不安定になる。それをねじ伏せて撮るようなところに、このフィルムと付き合う楽しみ、醍醐味があるんじゃないかと思う。

つまり、このフィルムは優等生というよりは不良だ。想定の範囲内でどこか意外性に欠ける他のフィルムとは一線をかし、失敗もするかもしれないけど、とんでもなく素晴らしく撮れる可能性もあるから、その意外性に賭ける、そんなここぞという時のフィルムかなと思った。撮影技術のある人が撮れば決してむずかしいフィルムではないのかもしれないけど、僕の中のものさしでいえばそんな風に思った。

人間でもそうだけどね。魅力的な人というのは優等生であることとは少々ニュアンスが異なる。バランスがとれていることよりも、アンバランスなものに惹かれるんだよね、僕らは。そんな人間的魅力がこのフィルムにはある。Velvia50、その魔性のフィルムの真の姿に、もっともっとたくさん撮って迫ってみたいと思った。

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